♠ Episode29｢ギャップのある女｣

二日酔いから目が覚めた龍星(さいねい)｡
目を覚ますとベッドの隣には見知らぬ女性がいた｡
｢･･･誰？｣
すると、いきなり台湾語でまくしたてられパンチを食らってしまう｡

そういえば昨日の夜･･･龍星は彼女の翔子(居升)と別れ話をしていた｡
やけ酒でフラフラになり、タクシーを停めようとしたらこの女性に先に奪われ、言い争いをしているうちに一緒のタクシーに乗って、それから･･･｡

龍星の記憶が蘇ってきた｡彼女の名前はシンニー(Mia)｡
日本に来るのは2回目だが、日本語の勉強をしており、会話は続く｡
龍星が住んでいるのは福山市｡
名所に連れて行けというシンニーを、鞆の浦や福寿会館へ案内する｡
その後、二人旅の聖地に連れてきた龍星｡
カップルで手を合わせると上手くいくというのでシンニーにも進めるが、彼女は乗り気ではない｡

龍星の仕事は雑誌編集者｡カメラマンの天野(Kiichi)は手も早いともっぱらの噂だ｡
その撮影終わり、シンニーと食事を楽しむ龍星｡
明日帰るというシンニーに名残惜しい感情が湧いてくる｡
｢台湾に来る時は連絡してねー｡｣
無邪気なシンニー｡
もう少し一緒にいたいと龍星は言うが、シンニーは帰ろうとする｡
その時、2人の目の前に天野が現れる｡
｢探したよシンニー｡もう1回話をしよう｡｣
なにやら訳ありな2人の様子だが、シンニーは｢龍星が新しいボーイフレンド｣と嘘をつく｡
困惑する龍星がとった行動は･･･

カメラマンの天野(Kiichi)を前に､龍星(さいねい)を｢新しいボーイフレンド｣と紹介する台湾からやって来たシンニー(Mia)｡
困惑する龍星がとった行動は･･･

>>A:彼氏を名乗る

｢シンニー､何でそんなウソを付くんだ･･･｣
天野の言葉を遮るように､シンニーは龍星にキスをした｡

実はシンニーは以前日本に留学したときに天野と出会い､付き合っていた｡
お金を貯めて再び天野に会いに行ったが､シンニーの目の前に家族といる天野の姿があった｡
やりきれないシンニーは酒を飲み､酔っ払ってフラフラの状態でタクシーを停めようとした時に､まさに龍星に出会ったのだった｡
2人はしばらく一緒に過ごすことに｡
龍星は観光名所を案内して回るが､
｢台湾の男性は優しいから荷物を持ってくれる｣
｢疲れたからおんぶして｣
など､彼女のペースに少々お疲れ気味｡
ただ､屈託のない笑顔に許せてしまう｡

ある日､上司(井村)から､｢遠距離恋愛どうするんだ？｣と問われ､答えに窮する龍星｡
シンニーと真剣に話し合うが､
｢一緒にいたいなら台湾に来てよ！｣
｢仕事があるからすぐには決められない｣
｢龍星は男らしくない！｣
｢それなら台湾の男と付き合えよ｣
と全く会話が噛み合わず､怒ったシンニーは家を飛び出していった｡
呆れる龍星｡
しばらくしてシンニーから電話がかかり
｢何で追いかけてこないのよ！｣
と問い詰められる｡龍星の選択は･･･？

怒って家を飛び出したシンニー(Mia)｡呆れていた龍星にしばらくしてシンニーから電話がかかり｢何で追いかけてこないのよ！｣と問い詰められる｡龍星の選択は・・・？

A：すぐに迎えに行く

しぶしぶシンニーを迎えに行った龍星｡
シンニーは悪びれる様子は全くないが､しょうがないなと龍星を許す｡
2人は一度マンションに戻るが､そこにいたのは龍星の元カノ・翔子(居升)だった｡
もう１回ちゃんと話したいという翔子の目の前にシンニーも現れ気まずい空気に｡
シンニーは怒って再び出ていった｡

シンニーとの成り行きを翔子に正直に話した龍星｡
納得した翔子は龍星の元を去る｡しかし時すでに遅し｡
龍星は､シンニーと連絡がつかなくなってしまった｡
シンニーが残したカメラには笑顔が弾ける彼女の姿が溢れている｡
｢俺は彼女のことを何も知らない｡どんな街で育ち､どんな家族で・・・｡｣
会いたい－

後悔する龍星の元へ､シンニーから1通のメールが｡
そこには2人でよく食べたくりーむパンを頬張るシンニーの姿があった｡
｢またいつか会えるといいね！｣

龍星は写真の場所を手がかりに､広島空港へと向かう｡
しかし､台湾行の飛行機は丁度飛び立ったところだった｡
見送りデッキで肩を落とす龍星｡

｢遅いよ！｣
なんと､目の前にシンニーがいた｡
｢龍星は絶対来ると思ったから･･･｡｣
2人の恋とか愛が､ようやく始まったー

怒って家を飛び出したシンニー(Mia)｡
呆れていた龍星にしばらくしてシンニーから電話がかかり｢何で追いかけてこないのよ！｣と問い詰められる｡龍星の選択は･･･？

B：男らしく突き放す

｢やっぱり龍星とは合わなかったわね･･･｡｣
電話を切ったシンニー｡龍星は､どうせすぐに帰ってくるだろうとたかをくくる｡
しばらくして家のチャイムが鳴り出てみると､そこにいたのはシンニーではなく翔子だった｡
翔子から復縁話を持ちかけられ､2人はよりを戻すことになった｡

2年後－
龍星の隣には､もう誰もいない｡
翔子ともうまくいかず別れてしまった｡
シンニーともあれ以来会っていないが､龍星の心には彼女の存在が今なお残っていた｡

仕事に向き合う龍星｡
ある日､目の前に現れたのは写真家･シンニーだった｡
仕事のパートナーとして偶然の再会を果たす｡
龍星は､改めてシンニーとやり直したいと申し出るが､彼女の答えはNo｡
実は､かつての恋人だった天野と結婚することになっていたのだ｡

途方に暮れ､酒にまみれる龍星｡
すると､あの日のシーンがよみがえる｡
タクシーと揉める1人の台湾人女性｡
でも今度は違う｡
台湾人女性への接し方はよく分かっている｡
運命を感じた龍星｡
今度はうまくやれる自信に満ちていた｡