2015年度放送分
虹色に染まる ハシビロガモ(大阪府・大阪市)
秋、大阪城のお堀の周りが色づき始めました。イチョウ、ハゼ、サクラ、ケヤキなどが、天守閣を背景に美しく色づき、素晴らしい紅葉を観賞することができます。 お堀には越冬にやってきた多くのカモが泳いでいます。ホシハジロ、ヒドリガモ、キンクロハジロなどの冬鳥たちです。特に目立つのは色鮮やかで不釣り合いなほど大きなくちばしをした「ハシビロガモ」です。
雪の縮景園 コサギ、ジョウビタキ、キンクロハジロ(広島県・広島市)
広島市中区にある縮景園は元和6年(1620)に、茶人で知られる浅野藩家老の上田宗箇により、浅野藩主の別邸として作庭されました。冬、久しぶりの雪が降りました。しかし野鳥たちは元気に活動します。いわゆる白鷺と呼ばれる「コサギ」、冬鳥のアイドル的存在「ジョウビタキ」池には冬の渡り鳥でカモの「キンクロハジロ」。この日は他にも5種類の野鳥が観察できました。
命育む アトリ、ミヤマホウジロ、スズメ、カワラヒワ
早朝から本格的な雪が広島県北部に降りました。オレンジ色の胸と白い腰を持った「アトリ」・冠羽が目立つ「ミヤマホウジロ」そしてスズメ、カワラヒワなどの野鳥が田んぼに集まっていました。食べ物が乏しくなりエサを探し、稲刈りの後にまた穂が出た「ヒコバエ」を食べています。最後には水路で水浴びをしていました。
大地の呼吸 オールド・フェイスフル間欠泉(アメリカ・イエローストーン)
アメリカ中央部にあるイエローストーン国立公園。この国立公園には様々な間欠泉や温泉があり、有名なオールド・フェイスフル間欠泉は、約80分毎に約4万リットルの熱水を40mもの高さにまで吹き上げます。100年以上もの間、定期的に吹き上げていることから「フェイスフル=忠実な」の名前がつきました。
タンチョウ タンチョウ(北海道)
早朝、タンチョウのねぐらとなっている雪裡川では気温が氷点下10℃以下となりダイヤモンドダストが発生しました。ダイアモンドダストは大気中の水蒸気が昇華し、ごく小さな氷晶(氷の結晶)となったものです。気温が上がりダイアモンドダストが消えるとタンチョウは餌場へと飛び立ちました。
シロクマの親子 シロクマ(カナダ)
カナダ、ハドソン湾岸にあるワパスク国立公園にはシロクマが生息しています。
シロクマは体重600g程度で産まれ、3ヶ月間母親のミルクで育ちます。子供の成長はとてもはやく、巣穴から出る頃には体重は10kgにもなっています。産まれてから2年は母親とともに行動し、性成熟に達するのは3年後になります。
シモバシラ シモバシラ (広島県・三次市)
シソ科の多年草にシモバシラという植物があります。
初めての寒波で急激に冷え込んだ朝、枯れたこの草の根元を見ると、茎から鰭状に氷が張り出し、まさしく、霜柱となって氷の彫刻を作っています。これは茎の維管束の中の水が凍って茎の外へと伸びだしたもので、それがこの植物の名の由来です。一度これが出来ると茎の構造は壊れるので一年にたった一度だけ、シモバシラが咲かせる冬の花というわけです。
水のカーテン 鍋ヶ滝 (熊本県・阿蘇郡小国町)
熊本県と大分県の県境にある阿蘇郡小国町(おぐにまち)にある鍋ヶ滝は滝の裏側にまわることが出来る「裏見の滝」として知られています。高さは10m、長さ20m、幅45mの滝で9万年前の阿蘇山大噴火の際に噴出した堆積物が凝結した岩石で出来ています。固い岩石の下の柔らかい地層が削られ裏見の空間が出来ました。 あまりの美しさから「水のカーテン」と別名がつき、10年ほど前、お茶のCMに起用されたことからその名が広まり多くの見学客でにぎわっています。
清流のテノール カジカガエル(広島県・三次市)
渓流に生息し、フィー、フィーという鹿のような美しい鳴き声のため、古来より日本人に愛され、河鹿蛙という名前がついています。鳴き声から和歌の題材になったり夏の季語、また美声で唄う個体を「河鹿」と呼んで讃えることもありました。 食性は動物食で、昆虫、クモなどを食べています。
上手にいただきます エゾリス(北海道)
エゾリス(蝦夷栗鼠)は、北海道に生息するリスで体長は22 – 27cmの小さな動物です。北海道の森で実を食べていました。リスは一対のノミ状の門歯を持って固い殻をかじっています。門歯の裏側にはエナメル質がないため、内側が早く減っていき、その結果としてノミの刃のような形になりっていきます。この門歯は一生伸び続ける性質があるため、常にすりへらして正常な長さにしておかなくてはならないのです。
森の灯 ヒメレンゲ(広島県・吉和町冠山)
ヒメレンゲは5ミリほどの小さな可憐な花を持つ多肉質のベンケイソウの仲間です。 渓谷の湿った岩の上や滝の近くのしぶきがかかるような岩壁など日陰の所にしか見られません。岩には苔がびっしりと生えスポンジのように水分を含んでいます。その苔の水分でヒメレンゲは自生しています。年に1度幻想的な灯が燈ったように群れ咲きます。
森の人 オラウータン(インドネシア)
オランウータンはアジアの熱帯地域、しかも、スマトラ島とカリマンタン島にしか生息しない世界最大の樹上生物です。行動範囲が広く、単独で行動しますが、生後3年までぐらいの子どもは母親と行動を共にします。インドネシアのタンジュン・プティン国立公園で出会った親子連れのオランウータンも、生後間もない赤ちゃんを遊ばせながら、母親が樹上での暮らしを教えているような微笑ましい姿を見せてくれました。
守るゾウ! アフリカゾウ(ケニア)
アフリカゾウは体長600-750センチメートル。最大体重10,000キログラムと、現生する陸棲動物では最大の動物です。メスとその幼獣からなる3-10頭の群れを形成し、老齢のメスが群れのリーダーとなります。ゾウの群れに赤ちゃんが産まれると、母親 姉 祖母 おばといった血縁のゾウが面倒をみて、子供を集団で守り育てます。
ハナダイの仲間 ハナダイ(フィリピン)
エダサンゴの周りに多くの魚が集まっています。ブルーのハナダイの仲間やキンチャクダイの仲間など種類がわかわないほどです。エダサンゴは褐虫藻などに由来する栄養分が豊富なだけでなく,小魚たちの隠れ家を提供しています。豊富な食物と生活場所があること,それがサンゴ礁に多くの魚たちが棲んでいる理由です。
エゾモモンガ (北海道)
北海道全域の森や林の中に住んでいる「エゾモモンガ」。個体数は少なく、年々減少する傾向にあります。エゾモモンガは体長15センチ、しっぽが10センチ、体重100~120グラムの小さな動物です。夜行性で日中は樹洞等に潜んでいます。
チャイロネズミドリ(ケニア)
ネズミドリという名前は、ネズミのようにモサモサ毛羽立った羽毛と、ネズミのような体色と、ネズミのように樹上をチョコマカ走ることからついたそうです。私見ですが、鳴き声もチューチューとネズミっぽいです。モヒカン頭と長い尾羽が珍しい鳥です。
マダコ(広島湾)
広島湾に潜りタコを発見しました。するとタコは最後にカメラに向かって墨を吐き逃げていきました。煙幕のようです。どうしてタコは、墨を吐くのか、実は、タコのすみは、敵の目をくらますだけではなく、敵の追手をくらますためのものだったのです。つまり、あのすみには、敵の鼻をしびれさせるしびれ薬が入っていて、タコがどこににげていったかわからなくする力があるのです。