放送番組審議会

第334回

開催日:平成16年1月26日(水)
場所:広島ホームテレビ 本社 特別会議室
【課題番組】

地球派宣言室ISO14001取得記念番組

『白い煙と赤い川』

放送:平成15年12月29日(月)午前10:45~11:40

制作:広島ホームテレビ

☆放送番組全般について
☆苦情・意見等の概要について
☆事務局からの報告
番組について

地球派宣言室は本年で12年目に入ります。11年目の昨年、環境マネージメントシステムISO14001を取得しました。『白い煙と赤い川』は、ISO14001を取得した記念番組です。ビデオテープなどの磁性体でトップシェアを誇る「戸田工業」。戸田工業も、ISO14001を取得している企業ですが、昭和30年代には大気汚染となる亜流酸ガス「白い煙」を排出し、ベンガラで太田川を「赤い川」にしてしまう公害問題を引き起こしました。その際、公害問題から逃げることなく無公害化を推進し、今では酸化鉄を利用したダイオキシン抑制装置を開発するまでの環境重視の企業となった戸田工業の歴史からISO14001の意味を問う番組です。

合評での意見
  • 地域の環境問題を取り上げた社会派の良い番組だった。この番組を先駆けとして広島の環境問題を題材とした番組の制作に励んで欲しい。
  • 番組内容は『プロジェクトX』に似たような構成だったが、視聴者に何を訴えたいのか、どう見て欲しいのかというまとまりがなかったため、感動が残らなかった。ドキュメンタリーには、ダイナリズムが必要だ。
  • 同じ映像を何度も使用していたことも感動が残らない原因ではないのか。
  • 冒頭、タイトルが出てくるまでが長く、この番組はなんだろうかと思わせた。タイトルはもう少し早めに出した方がいい。また、これは、地球派宣言ISO1004取得特別番組というスーパーをたびたび出すとより訴えたいことが理解できたのではないだろうか。
  • BGMが番組内容にあっていなく、目立ちすぎて耳障りだった。番組を殺していた。ナレーターは、番組にあっていてよかった。
  • 地球派宣言のスポットCMは、いつもほっとさせられるが、この番組は、戸田工業奮戦記のようであった。いいかえれば、戸田工業の企業PRを番組として放送していたように思えた。
  • 公害を償ってきたという偽善的なところが全面に出過ぎていて自慢話のようであった。
  • 公害に立ち向かう官民一体の努力が描き切れてなかった。