放送番組審議会

第335回

開催日:平成16年2月27日(金)
場所:広島ホームテレビ 本社 特別会議室
【課題番組】

人権特別番組

『なごやかに ゆっくりと』

放送:平成16年2月11日(水・祝)午朝11:00~11:30
制作:広島ホームテレビ

☆放送番組全般について
☆苦情・意見等の概要について
☆事務局からの報告
番組について

広島ホームテレビでは、毎年「人権問題」をテーマに番組を制作しています。6回目の今年は、高齢化が急速に進む中、増え続ける痴呆性高齢者に目をむけ、家族と共に暮らすお年寄りとその家族の日常を通して、人間の尊厳とは何かを考えました。番組を制作するにあたり、和田タマさんにはたびたび逢いましたが、結局私のことは、最後まで覚えてもらえなかったようです。たんたんとした番組の中に、おおらかな家族、幸せそうなタマさんを見ていただきたいです。

合評での意見
  • この番組を見た人が、将来栗田さんのような介護がしたいと思うような理想の介護生活を描いていた。施設での介護はよく見かけるが、このように家庭での介護をメディアが捉えることに意義がある。
  • 『頑張らない介護』に感動した。急速に進む高齢化社会、介護で苦しんだり、疲れて病気になってしまった家族の話しをよく聞く。栗田さんご夫妻のような介護で、本人が最後まで楽しく過ごされたら充分なのではないかと思えた。
  • 冒頭のナレーションが「和田タマさん」が「タガさん」に聞こえた。
  • 特番とタイトルをつけた番組では30分では短すぎる、1時間番組とすべきである。
  • 最後シーンで、タマさんと息子さんが本音で話していたシーンは好感が持てた。
  • 『なごやかに ゆっくりと』タイトルがよかった。和田タマさんは、いつも笑顔でおっとりとしたおばあさんという感じで、痴呆症といわれなければ外見からはわからなかった。家族はそれなりに大変なことだと思うが、徘徊するタマさんのために玄関に鍵をかけない栗田さん夫妻、ご近所の理解などには感心させられた。痴呆という重たいテーマだったが、タマさんの人に感謝する心、なごやかさに見ている方も心が温まった。
  • さびのない番組だったので、どうしてこの家族を選んだのか不思議に思った。困っているようでもなく、悲しんでいるようでもない、起伏の少ない淡々とした関係で物足りないドキュメントだと感じていたが、見ている内に、息子さんの接し方や話し方が暖かく感じられ、近所にもオープンにされていて、とてもいい関係を保たれていることがわかり、いつの間にか私がこの家族にはまっていた。色々なことを考えさせられるいい番組だった。
  • 介護が大変という番組は沢山ある。今回は素材がよかったが、今頑張っている人達にエールを送る番組だった。
  • ナレーション、BGM等もよかった。
  • タイトルのようにきれい事でないのが現実ではないだろうか。人権問題がテーマの番組としては物足りなかった。
  • とてもいい番組なのに、PR不足である。そのために、視聴率も低い。
  • 視聴率が低くっても地道に、いい番組を制作して放送してほしい。