放送番組審議会

第480回

開催日:平成30年9月4日(火)
場所:ANAクラウンプラザホテル広島
【課題番組】
ドキュメント広島「消えゆくまちは何処へ~横川ガード下 店主たちの2年間~」
番組について

個性的な店が集まるJR横川駅ガード下店舗。独特の雰囲気で多くのファンが集う店舗に、2016年1月、“突然の立ち退き通告”が送られる。送り主は大家である広島市。耐震工事のため、約1年後までに全ての店舗に立ち退くように要請していた。1年以上かかる工事が済んだ後は、大家がJRに変わることから家賃も大幅に上がるという。立ち上がったのは、主にガード下店舗からなる「商店街組合」だ。これまでに様々なイベントを企画し、街を盛り上げてきた。通告どおりに立ち退いた場合、1年以上の工事後に戻ってこられる店はほとんどなく、まさに商店街存続の危機。店主たちと広島市・JRとの長い交渉が始まった。
 
耐震工事のため、立ち退きとなった“ガード下商店街”は全国にも数多くある。再開発や耐震工事などで、まちの歴史や文化は、消えていってしまうしかないのか。“通告”から、解体工事が始まった先月までの2年間、不安と向き合い可能性を模索し続けた店主たちに密着し、そんな難題を考える。

 

出席委員

前川功一委員長、小川富之副委員長、荒木裕三委員、大井美恵子委員、河合直人委員、見延典子委員

 

合評での意見
  • ある日突然、普段の生活を奪われる人々の戸惑いとやるせなさが、リアルに伝わってきた。
  • 長期間に渡る取材で、取材対象者との信頼関係が築けており、インタビューで本音を引き出していた。
  • ナレーターが番組の構成や雰囲気に合っていた。
  • 事実を淡々と展開する構成で、丁寧に取材していたが、作り手が何を訴えたかったかが伝わらなかった。
  • 耐震工事の必要性についての説明がもう少し欲しかった。
  • 貸主側の主張を、もう少し取り上げて欲しかった。
  • 新旧賃貸料の近隣相場との比較を具体的に提示して欲しかった。
  • 「横川村」のつながりが、この後どうなっていくのか、取材を継続してほしい。