第527回
開催日:2023年6月23日(金)
【課題】
「ピタニュー速報!G7 広島サミット」(2023/5/21放送)
出席委員(敬称略):
小川富之、河合直人、井筒智彦、大井美恵子、喜多村祐輔、木村文子、武井三聡子、東山浩幸
合評での意見
【総合批評】
- 元外交官、サーロー節子さん、原爆資料館元館長の原田さんなど、色々な視点から話があったのが良かった。
- 色々な立場の方が意見を言われ、番組としてバランスが良かった。そういう立場の違う方がいらっしゃったからこそ、「核軍縮の限界」という言葉が心に残った。
- 「核の不使用」と「核の軍縮」と「核の廃絶」は全く異なることなのに混同して話がかみ合っていないものを見かけるが、今回は立場が違う方が丁寧に話をされることで、サミットは「核の不使用」について話し合うことが分かりやすく伝わった。
【批評ポイント】
1.被爆地ヒロシマで開かれたサミットの意義・成果を伝えられたか
- 首脳声明に対しての元外交官の評価があり、これで全体観を説明したところが良かった。原爆資料館への訪問が評価できる。
- 元外交員の方は、現実的なものの見方の中である程度の成果を収めたということも説明されていて、凄くバランスが良かった。
- 原田元館長は、被爆者でありながら核兵器、核抑止力の点に触れられたのが残念だと言いながらも、一足飛びに進まないことも理解されていた。被爆者といっても色々な方がいるということもよく分かり、凄くバランスが取れていた。
- テレビ朝日の官邸キャップの解説は、現場の状況を含めて上手く伝えられていた。
- 後半のゼレンスキー大統領の追跡中継の比重が大きいようには感じた。そのため、サミット自体の意義や成果が少し流された。動いているものを見てしまうと前半のことを忘れてしまうので、終盤で色々な立場の方のサミット全体へのコメントをまとめて図示してほしかった。
2.サミットの意義、成果について被爆者の受け止めを伝えられたか
- 原田元館長が今回のサミットについて語られ、基本的に多くの被爆者の気持ちが上手く代弁できていたと思う。
- 一概に「被爆者」といっても、多分その方たちごとに受け止め方は様々かもしれないなと終わってから思った。もし複数の被爆者のコメントがあれば、どのような感想を持ったのか聞いてみたいと思った。
- 「資料館で何を見たのか、被爆者の発言をどういう格好で聞いていたのか」というのは、明らかにされていなかった部分で、視聴者にとっても素朴な疑問だった。
3.タイムリーな動きを捉えられたか
- 移動中のゼレンスキー大統領の姿など色々な場面がタイムリーに捉えられていた。ゼレンスキー大統領の移動中にウクライナの方のインタビューが間に入るようになっていたのも、ウクライナの方の思い、ゼレンスキー大統領が動いているだけではなく、国として動きがあるのではないかというところを捉えられているようにも思った。
以上