第532回
開催日:2024年1月30日(火)
【課題】
「日本の祭り 大竹祭 〜街をつなぐ、祭人の60日〜」
「日本の祭り 大竹祭 〜街をつなぐ、祭人の60日〜」
(2023/11/4放送)
出席委員(敬称略):
小川富之、河合直人、井筒智彦、大井美恵子、喜多村祐輔、木村文子、武井三聡子、東山浩幸
合評での意見
【総合批評】
- 歴史的な背景や目的、人々の思いがよく伝わってきて、こういう祭りがあるということを同じ県民として知ることができたので、非常に良い番組だった。
- 最初は木を見て森を見ず的な番組なのかなと思ったが、最終的には木を見ながら森も見ているような、個々の際立て方が上手にまとめられていた。
- 江戸時代から続く伝統的なお祭りが実際は時代ごとにその姿を少しずつ変えていきながら継承されていった、そして人々をつないでいく役割を果たしてきたということがよく分かる展開になっていた。
- 今の問題について何とか形を変えながら、新しい形で続けていこうということが見受けられた。その見せ方はあまり押し付けがましくなく、自然にふと思ってしまうというのが素晴らしかった。
- なぜ若い二人が祭りに参加しようと思ったのか、もう少し知りたいと思った。そういった思いがあると同じ若い世代の人たちが見て、共感して、祭りに参加したいという人が増えてくるのもしれない。
- これから日本全体で人口が減り、少子高齢化が進んで、多分各地の祭りがどんどん衰退していく流れになる。若い層にもっと届くように、高校や大学の授業の教材にしてはどうか。例えば、この祭りをもっと若い人に楽しんでもらうにはどうしたらいいのかといった新しいアイデアを出してもらうなど二次利用をしながら地域貢献につなげていく使い方があってもいいのではないか。
- この祭りの番組は本当に意義が高い。祭りの継承は社会課題だと思うので、こういうふうにやればうちの町の祭りも継承できるんだと見る側がヒントを得られるような番組であったら、もっと素晴らしいものになるだろう。
- 祭りがなくなってしまう前に、地域の人たちを啓発、アピールするような番組を継続して作ってほしい。
- 祭りには必ず意味があり、それを続けていくことが私たちの生活にとって、次の世代、さらにその次の世代に対しても大きな意義がある。そこを是非今後も番組として出し続けてほしい。
【批評ポイント】
1.祭人たちの祭りに賭ける熱い思いが描けていたか?
- お祭り男の山田さん中心に描かれており、この方にとっては祭りが人生そのもので、祭り開始前の気合い十分なところや、終わった後の表情なども上手く描かれていた。
- 祭りの歴史、それから地域の人たちの祭りにかける情熱が伝わってきて、とても見応えがあった。
2.祭りの継承という課題、地域が繋がる祭りの意義が伝えられていたか?
- 継承への課題もそうだが、期待感を含めて伝わってくるものがあった。
- 情熱を持って楽しんでいる人がいないと次の世代にバトンを渡すことができないのではないかなということが非常に伝わってきた。
- 新しいものを取り入れながら伝統を守りながら進化していくという話があって、これからもこのお祭りが続いていくのだろうという期待感なり、将来に向けての希望が、まさに威勢のいい太鼓の音から感じられた。
- 継承や地域がつながるという意味では、受け継ぐ側の若い声がもっとあっても良かったのではないか。女性が一人いても良かった。
以上