適性検査TALは、企業によって採用プロセスに取り入れられている重要な適性検査ツールです。
採用プロセスで取り入れられる適性検査はTALの他にもSPIなどがありますが、いずれの検査においても、その結果は企業が重視する傾向にあります。
企業が採用基準で重視する項目
近年の企業は、コンプライアンス重視の観点から人的リスクにも注意を図らなければなりません。
2023年の調査によると、「心の病」を抱える10代~20代が急増している傾向にあり、採用段階でその傾向や兆候を把握しておきたい企業も増えているでしょう。(参考元:第11回「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査│公益財団法人 日本生産性本部)
適性検査TALでは、このような企業サイドのニーズに応えるかたちで、2種類のテストから次の表中にある検査項目結果がわかるよう開発されました。
この記事では、適性検査TALの図形問題の特徴と、過去問事例をもとにした模範解答のポイントについて詳しく解説します。
TALの図形問題で企業から高評価を得るためのコツを学び、対策を万全にしましょう。
就活を有利に進めるためには、SPIやTALの事前対策が大切です。
最近はサイトやアプリに無料登録するだけで、適性検査を受けられるサービスが多数あります。
例えば、OfferBoxは累計100万人の診断結果に基づいた客観的な分析が受け取れます。
28項目の診断結果で、入社後に活かせる自分の強みがわかるので、一度診断を受けてみるのがおすすめです。
また、Lognaviは実際に自分の能力が10段階分布で出るので、自分のレベル感を正確に診断したい人に向いているテストです。
性格や創造力、コミュニケーション能力、知力など幅広い能力が把握できます。
アプリインストール後、名前や電話番号を登録すれば「マイページ」→「webテスト」にてすぐに無料受講できます。
基本情報
導入条件 | 従業員が100名以上かつ年間受検者が50名以上 |
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用途 | ・採用適性検査(新卒・中途・障がい者) ・非正規社員の正社員登用 |
対象年齢 | 18~45歳 |
検証法 | テスト1:選択式(36問) テスト2:図形アイコン配置 |
検査時間 | テスト1:約15分 テスト2:約5分 |
受検方式 | オンライン |
分析時間 | 約5分 |
検査項目 | ・コミュニケーション力 ・ストレス耐性 ・責任感 ・積極性 ・行動力 ・向上心 ・メンタル傾向 ・コンプライアンス傾向 |
運営会社 | 株式会社ビビッド・ジャパン |
TALで出題される図形アイコン配置テストとは?受かるためのコツをチェック
適性検査TALは、ストレス耐性やメンタル傾向など、採用サイドが把握したい項目を高い精度で測ることができる適性検査です。
そのうち図形テストでは、与えられた図形を使って特定の課題に解答することが求められます。特に、どのように図形アイコンを配置するかによって、受検者の思考プロセスや特性がわかるのが特徴です。
ここからは、適性検査TALの図形アイコン配置テストで成功するための具体的なコツと注意点について解説します。
正しい対策を講じて、合格を目指しましょう。
【前提】脳科学を用いたTALテストでは、具体的な対策を講じることができない
適性検査TALは脳科学や統計学に基づいて設計されており、受検者のコミュニケーション力やストレス耐性などを評価する独自の方法です。設問から意図を読み取りにくい構成になっているため、対策本などを用いた準備は効果が薄いとされています。
しかし、日常的な思考力の訓練や柔軟な発想を養うことは、テスト本番でのパフォーマンス向上に役立ちます。
この記事で紹介するような模範解答を参考として知っておくことも、ひとつの対策となるでしょう。
図形を15個使うとテストは終了するが、使える図形は目いっぱい使おう
TALの図形アイコン配置テストでは、18個の図形の中から10個から15個の図形を使用することができます。
15個目の図形を配置した時点でテストは自動的に終了するのです。そのため、すべての図形を効果的に配置することが求められます。
図形アイコン配置テストではテーマが出題されるため、そのテーマに沿ったレイアウトを考えなければいけません。出題されやすいのは、「入社後の自分」や「目指す社会人像」など仕事をイメージしたものが多いです。
図形を配置する際には、与えられたテーマを基にまず全体のレイアウトを考え、どの図形がどこに最も適しているかを計画しましょう。無駄なく図形を配置し、全体のバランスを保つことが重要です。最初から最後まで計画的に進めることで、効率的に図形を配置することができます。
次に、図形を一つずつ配置しながら全体のバランスを調整しましょう。
また、図形の配置順序も重要です。大きな図形から配置を始め、小さな図形でバランスを整えるようにすると、効率的に配置を進めることができます。計画的に進めると、15個の図形を効果的に配置することが可能です。
一度選ぶと図形は元に戻せないため、慎重に選ぶことが大事
TALの図形アイコン配置テストでは、一度選んで配置した図形を後から変更することができません。そのため、各図形を配置する際には慎重に選ぶことが重要です。
まず、全体のレイアウトを頭に描き、どの図形がどの位置に最も適しているかを考えます。配置する際には、次に配置する図形との関連性や全体のバランスを考慮することが必要です。練習を通じて、迅速かつ正確な判断力を養うと良いでしょう。
類似する問題を解いてみることで、実際の試験形式に慣れることも大切です。
練習問題がない場合でも、図形の配置をシミュレーションすることで、効率的に配置するためのコツを掴むことができます。
検査前に、ストレス耐性がない状態から短期間で克服する方法はある?
適性検査TALは、ストレス耐性を測る要素も含まれています。
短期間でストレス耐性を向上させるためには、いくつかの方法を試してみましょう。
- リラックス法を習得する(深呼吸や瞑想、ヨガなど)
- 適度な運動
- ポジティブな思考を持つこと・プレッシャーに強くなるためのメンタルトレーニング
これらの方法を取り入れることで、短期間でストレス耐性を向上させることができるでしょう。
適性検査TALの過去問事例から模範解答をチェック!図形問題はどう解答するべき?
ここからは、過去問の事例をもとに、図形問題に対する模範解答の具体例を紹介します。
適性検査TALの図形アイコン配置テストで高評価を得るためのヒントを見つけましょう。
ポジティブなイメージのあるニコちゃんマークなどは使っておこう
図形問題では、ポジティブなイメージを与える要素を取り入れることが重要です。
ハートマークやニコちゃんマークなど、親しみやすくポジティブな印象を持つ図形を積極的に使うことをおすすめします。
特にニコちゃんマークは、シンプルでありながらも感情を表現する強力なツールです。必ず取り入れてレイアウトにうまく活用することで、受検者のポジティブな思考をアピールすることができるでしょう。
具体的な例としては、ニコちゃんマークを一番上または円の中心に配置し、周囲に他の図形を配置することで、全体のバランスを取ることが可能です。
ポジティブな要素を出来る限り全て取り入れることで、図形問題での評価を高めましょう。
人の形をイメージして作るパターンが基本的だが、独創的なアイデアも〇
図形問題では、人の形をイメージして作るパターンが基本的な解答の一つです。人の形を作ることで「入社後の自分」などのテーマに沿った解答になりやすく、受検者のコミュニケーション力や責任感などを評価することができます。
ただし、基本的なパターンに加えて、ポジティブな図形を取り入れることも重要です。たとえば、一番上にニコちゃんマークを入れ、心臓にあたるスペースにハートマークや、ニコちゃんマークの近くに上矢印のマークを入れてみると良いでしょう。
TALで「模型の卵」問題が出題されたのは、適性検査に受かった根拠になる?
適性検査TALのもう一つのテストである選択式テストでは、模型の卵に関する問題が出題されることがあります。
模型の卵が選択肢として登場する問題が出題されても、適性検査に受かった証拠にはなりません。
そのため、選択式テストで模型の卵に関する問題が出題されたとしても、続く図形アイコン配置テストで手を抜かないようにしましょう。
ちなみに、模型の卵の問題は、具体的に以下のようなパターンで出題されます。
【例題】
Q.あなたが手に持ってもいいと思う卵を2つ選んでください。
①殻をむいていないゆで卵
②殻をむいたゆで卵
③殻をむいて切ってあるゆで卵
④殻をむいて切ってお皿に盛ってあるゆで卵
⑤生卵
⑥模型の卵
⑦うずらの卵
このうち、⑥模型の卵を選んでしまうと、採用サイドに「無機質な人」「冷たい人」という印象を与えてしまいます。つまり、この問題で最も選んでいけない選択肢は⑥模型の卵ということです。
このような選択式テストでの解答に気をつけるだけでなく、図形アイコン配置テストでも解答に気を付けなければいけません。この記事で紹介した模範解答や対策のコツをつかんで実践してみてください。
解答次第によっては、サイコパスや発達障害の判定が出てしまうのは本当?
適性検査TALでは、解答から受検者のメンタル傾向を測ることが可能です。そのため、解答によってはサイコパスの可能性を示唆する結果が出ることがあります。
しかし、TALはあくまで適性検査であり、医学的な診断をおこなうものではありません。発達障害の診断結果が出るはずもなく、必ずしも受検者の人格や健康状態を示すわけではないのです。
ただし、図形アイコン配置テストでネガティブなイメージをもつ図形ばかりを用いていたり、「人物像」や「自分」など人を示すテーマなのにニコちゃんマークを用いなかったりする場合、「メンタル傾向に難あり」と判定される可能性があります。
適性検査を受ける際には、常に自分自身を正直に表現し、ポジティブな解答を心掛けることが重要です。
しかし、適性検査TALの結果はサイコパスや発達障害の判定を下すものではなく、受検者の総合的な適性を評価するものであり、一つの指標として捉えておきましょう。