市場価値診断は無料/登録不要でできる？おすすめツール比較2024年11月最新

厚生労働省が発表した近年の転職活動の動向によると、会社都合で離職から転職するよりも、収入や労働条件の改善を目的とする自己都合の転職が増えているようです。

また、男性では25～34歳の年齢層で大卒・大学院卒、女性は35歳以上の年齢層で大卒・大学院卒の人が産業間移動を活発化させている傾向にあります。（参考：令和４年版　労働経済の分析「第２節　キャリアチェンジを伴う労働移動の動向」｜厚生労働省）

需要のある業界に転職して労働環境を改善することで、自分にとって納得のいく働き方につながるでしょう。

　

しかし、転職を成功させるためには、自分の市場価値を正確に把握することが大切です。

市場価値を知ることで適正な給与を交渉できるだけでなく、自分に最適なキャリアパスを見つける手助けになります。

この記事では、市場価値を正しく診断する方法とおすすめのツールについて紹介していきます。

はじめて転職にチャレンジしようと検討している人や、今後のキャリアプランを改善していくためのヒントが欲しい人は、ぜひ最後まで参考にしてみてください。

市場価値診断を利用できるおすすめツールを紹介【登録不要・無料のツールも】

　ここからは、市場価値を診断してくれるおすすめツールについて紹介していきます。

それぞれの機能の特徴について知り、自分が使いたい市場価値診断ツールを見つけてみてください。

リクナビNEXT

リクナビNEXTは、市場価値診断ツール「グッドポイント診断」を提供しています。約30分の診断で、以下の18種類から強みを5つ提示する機能です。

グッドポイント評価の種類

詳細な職務経歴を入力することで、自分の市場価値を知ることができ、さらにその結果をもとに具体的な求人情報をレコメンドしてくれます。

応募時に診断結果をそのまま添付することもでき、自己アピールの説得力ある材料につながるでしょう。

基本情報

対応職種	全職種
登録からの所要時間	30分程度
問題の目安	不明
利用料金（税込）	無料
会員登録	本登録時のみ必要
運営会社	株式会社リクルート

ミイダス

ミイダスは、無料で利用できる市場価値診断・可能性診断が人気です。

登録不要で簡単な質問に答えるだけで市場価値を診断でき、転職希望者だけでなく、現職における価値を知りたい人にも適しています。

ミイダスの「可能性診断」の特徴は、認知バイアスやパーソナリティ、行動特性などの項目を細かく分析していること。

ミイダスの診断でわかること

診断結果に基づいて自分に合ったスカウトが届くだけでなく、書類選考合格済みのスカウトは応募するだけなので、転職活動をスムーズに進められます。

また、年収査定や自分の適性職種もわかるため、キャリアの方向性を見定めるのに役立つでしょう。

基本情報

対応職種	全職種
登録からの所要時間	5分程度
問題の目安	20～30問
利用料金（税込）	無料
会員登録	必要
運営会社	ミイダス株式会社

ビズリーチ

ビズリーチは、ハイクラス転職を目指す人たちに特化した転職サービスです。

ビズリーチは転職求人を掲載するプラットフォームで、求人への応募や企業・ヘッドハンターからのスカウトを直接受けることができます。受動的な転職活動でも有望な機会に恵まれるチャンスとなるでしょう。

実際にビズリーチのヘッドハンターと会うことで、キャリアの棚卸しができたり、自分のスキルレベルがわかったと感じる利用者が多いようです。

会員限定のハイクラスな求人情報を多数提供できることがビズリーチの強み。年収2,000万円の求人や海外勤務の求人など、キャリアチェンジや年収アップのきっかけとなるでしょう。

基本情報

対応職種	管理職・スペシャリスト・グローバル人材
登録からの所要時間	不明
問題の目安	不明
利用料金（税込）	無料
会員登録	必要
運営会社	株式会社ビズリーチ

doda（デューダ）

dodaは、多くの求人情報を扱う転職サイトで、無料の市場価値診断ツールを数種類提供しています。

dodaの診断でわかること

dodaとしての強みは、詳細な職務経歴やスキルを入力することで精度の高い市場価値診断ができること。

また、dodaのキャリアアドバイザーからのアドバイスを受けられるため、転職活動全般のサポートが充実しています。豊富な求人情報と専門的なアドバイスを求める人におすすめです。

基本情報

対応職種	全職種
登録からの所要時間	10分程度～
問題の目安	120問～
利用料金（税込）	無料
会員登録	必要
運営会社	パーソルキャリア株式会社

LAPRAS

LAPRASは、特にITエンジニアやデータサイエンティスト向けの市場価値診断ツールです。

GitHubやQiitaのアカウントと連携させることで自分の技術スキルを自動的に評価し、市場価値を診断します。

連携可能なSNS

技術者としてのスキルを客観的に把握できるため、次のキャリアステップを考える際に役立つでしょう。また、企業からのスカウトを受けられる点も魅力です。

基本情報

対応職種	ITエンジニア
登録からの所要時間	数分
問題の目安	自動評価
利用料金（税込）	無料
会員登録	必要
運営会社	LAPRAS株式会社

パソナキャリア

パソナキャリアは、年収アップを目指すハイクラス転職希望者に特化した市場価値診断ツールを提供しています。

簡単な登録と質問に答えることで、自分の市場価値を診断し、具体的な年収アップの提案を受けることが可能です。

パソナキャリアの強みは、年収800万円以上の求人を多く持ち、キャリアコンサルタントのサポートが充実していること。転職活動を通じて処遇を改善したい人やさらに活躍する環境へ行きたい人におすすめです。

基本情報

対応職種	管理職・スペシャリスト・グローバル人材
登録からの所要時間	3分程度
問題の目安	7問
利用料金（税込）	無料
会員登録	本登録時のみ必要
運営会社	株式会社パソナ

geechs job（ギークスジョブ）

ギークスジョブは、フリーランスエンジニア向けの市場価値診断ツールです。技術スキルや経験を詳細に入力すると、診断された市場価値を月額の報酬として提示してくれます。さらに、診断結果をもとに適切な案件を紹介。プロのアドバイザーによるキャリアアドバイスも提供しています。

フリーランスとしてのキャリアを考えている人や、現在の市場価値を知りたいエンジニアにとって有用です。

また、ギークスジョブは特にITフリーランスのための案件が豊富にそろっているため、自分に合ったプロジェクトを見つけやすいでしょう。

基本情報

対応職種	フリーランスエンジニア
登録からの所要時間	5分程度
問題の目安	49問
利用料金（税込）	無料
会員登録	必要
運営会社	ギークス株式会社

転職する前にチェックしておきたい！自分の市場価値を診断する方法

市場価値とは、市場の需要と供給によって決まる人材の価値のことを指します。

企業が求める人物像であるか、成長領域における高いスキルや資格を有するか。このような人材のスキル・経験などを判断して市場価値が決まります。

市場価値を自分で推し測るよりも、第三者によって診断された評価のほうが信頼度も高いです。

おすすめの市場価値診断ツールを紹介する前に、まずは市場価値を診断する方法や市場の相場を理解しておきましょう。

市場価値がわかる方法は「診断ツール・転職エージェント・キャリアコーチング」の3つ

市場価値を診断する主な方法として、「診断ツール」、「転職エージェント」、「キャリアコーチング」の3つがあります。

診断ツールはオンライン上で簡単に利用できる方法で、質問に答えるだけで市場価値を評価してくれる手軽さが魅力です。

転職エージェントは、プロのキャリアアドバイザーが経歴やスキルを評価し、適切な求人を紹介してくれます。転職活動中に利用すると、スムーズに市場価値に基づく最適な応募や給与交渉が進むでしょう。

キャリアコーチングは有料のサービスが多いです。専門のキャリアコーチが個別に相談に乗り、市場価値に合った適切なキャリアプランを詳細にアドバイスします。キャリアチェンジをすでに考えている人や、具体的な目標を持つ人におすすめの方法です。

自分の職種の適正年収を調べてみたり、所有資格の平均手当・報酬をチェックしよう

市場価値を知る前に、まずは現職の適性年収や所有資格の平均手当・報酬を調べてみましょう。たとえば、IT業界では技術面のスキルが高く経験があるほど年収が上がる傾向にあり、金融業界においては資格の有無が収入に大きく影響します。

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに算出した、職種別の平均年収は以下のとおり。

職種別の平均年収（企業規模10人以上）の一例

管理的職業従事者 （部長、課長、営業所長など）	885.3万円
ソフトウェア作成者 （社内SE、プログラマー、CGプログラマーなど）	557.6万円
デザイナー （ウェブデザイナー、CGアーティスト、デザイナー）	509.3万円
営業・販売事務従事者 （営業事務員、販売事務員）	496.3万円
企画事務員 （企画担当補佐、マーケティング・リサーチャー、商品開発部員）	645.5万円

該当する職種の平均年収よりも現状の自身の年収が低い場合は年齢や職位などが影響している場合もありますが、中堅クラスにいても年収が平均より低いのであれば、処遇改善をねらうタイミングと捉えてもよいでしょう。

また、厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」では、技能手当や資格手当を支給している企業は全体の50.8%であり、平均手当は約18,800円であることがわかりました。

昇給のタイミングで受けることもあるTOEICも、スコアに応じて手当や報奨金を設けている企業は多くあります。

TOEIC L&Rスコアに応じた業種別の資格手当・報奨金の例（一部）

業種	従業員数（連結）	TOEIC L&Rスコア	資格手当	報奨金
食品	～299人	860	3,000円×12ヵ月	30,000円
一般機械製造	1,000～1,999人	900	―	150,000円
電機・精密機器	2,0000～4,999人	860	100,000円	34,000円
情報通信通信サービス	300～499人	800	2,000円×12ヵ月	15,000円
商社	～299人	700	ー	50,000円
化学・薬品	～299人	990	―	300,000円

自分がもつ資格も、手当や報酬の支給に限らず市場価値に大きく貢献する可能性があります。市場価値は客観的に診断して、今後のキャリアプランや処遇改善に活かしましょう。

【結論】市場価値診断を利用できる転職エージェントなら満足度◎

市場価値を診断するための方法は大きく分けて3つ存在しますが、特に転職エージェントサイトで利用できる市場価値診断ツールはおすすめです。

転職エージェントサービスなら、市場価値診断はもちろんのこと、転職活動全般にわたるサポートを提供してくれます。

まだ転職を検討している段階でも、まずは気軽に相談をしてみることで、より一層キャリアチェンジへのモチベーションもアップするでしょう。

この記事では、専門性の高いアドバイザーが個別に対応してくれる転職エージェントの市場価値診断ツールを紹介していきます。

市場価値を診断した後は、市場価値を高める方法を試してみよう！転職後の年収アップにもつながるチャンス

　市場価値を診断することは、自分の現在のポジションを知るための第一歩です。しかし、その結果を活かして市場価値をさらに高めることが、キャリアアップや年収アップにつながる重要なステップとなります。

市場価値を高めるためには、具体的な戦略と行動が必要です。ここでは、市場価値を高めるための方法を詳しく解説します。

それぞれについてチェックしていきましょう。

市場価値が決まる要素は「実績・経験」と「スキル・専門性」がポイント

市場価値を決定する主な要素は、「実績・経験」と「スキル・専門性」です。これらの要素は、採用担当者が自分の価値を評価する際に重視されます。

厚生労働省が発表した転職者実態調査によると、企業側が転職者の処遇を決定する際に考慮した要素で最も多かったのが「これまでの経験・能力・知識」（74.7%）でした。なお、次いで多かったのが「年齢」（45.2%）、「免許・資格」（37.3%）です。

「実績・経験」においては、これまでのキャリアでどのような成果を上げてきたかがポイント。具体的なプロジェクトの成功例や、リーダーシップを発揮した場面、売上や業務改善による効率化などに貢献した実績が評価されます。たとえば営業職の場合はどれくらいの売り上げ目標を達成したか、マーケティング職はキャンペーンの成果を具体例として挙げられるでしょう。

また、「専門的なスキルや資格、技術的な知識」などは、市場価値に大きく影響します。特にITやWebマーケティング、プロジェクトマネジメントなど、市場やビジネスシーンで求められるスキルは重要です。

さらに、業種や職種が変わってもブレることのない職務遂行上のスキル「ポータブルスキル」は、対課題スキル・対人スキルを見極める重要な指標となります。市場価値の診断においてはこれらのスキルも大切な指標です。

まずは理想のキャリアアップを考えて、ニーズの高い業界・領域を捉えてみる

市場価値を高めるための第一歩は、理想のキャリアアップを明確にすることです。

理想のキャリアアップが浮かばない場合は、厚生労働省が提供する「職業能力評価基準」や、そのなかの「キャリアマップ」を参考にして、明確化されたキャリアパスをチェックしてみてください。

自分が目指すべき方向性を決定し、その分野でどのようなスキルや経験が求められているのかを把握しましょう。

たとえば、IT業界ではデータ分析やAI、クラウドに関するスキルが高く評価されます。一方で、医療業界では高度かつ専門的な医療知識や研究の経験有無が大切です。

自分の興味や適性に合った業界を選び、その中でのトレンドやニーズを調査することで、効果的なキャリアアッププランを建てることができます。

現職で成果を上げていき、転職時に伝わりやすい実績や経験を積もう

現在の職場で成果を上げることは、市場価値を高めるために非常に重要です。具体的な成果を積み重ねることで、転職時に強力なアピールポイントとなります。

まずは具体的な目標を設定し、それを達成していくことで実績を積みましょう。たとえば、営業職であれば売上目標を達成する、プロジェクトマネージャーであればプロジェクトを期限内に予算内で完了させることなどです。

実績がない場合でも、新しいプロジェクトや責任を積極的に引き受けていきましょう。リーダーシップを発揮できる機会を探し、チームの成果に貢献することも重要です。遠くない将来でのキャリアチェンジを検討している段階であれば、現職で成果を上げることをひとつの目標としましょう。

スキルアップのために資格取得や専門性の高い知識を身につける

スキルアップは市場価値を高めるための最も効果的な方法のひとつです。特に、専門性の高い知識や資格を取得することは、自分の価値を大幅に向上させることができます。

厚生労働省の調査によると、以下のような給与・昇給の判断シーンにおいて、資格や検定の取得が考慮される材料となることがわかりました。

	建設業	製造業	小売・サービス業
月々の資格手当を支給	56.9%	21.5%	42.7%
基本給を決める際に考慮	24.5%	11.8%	17.3%
昇給の際に考慮	30.4%	15.9%	23.8%
賞与を決める際に考慮	13.1%	5.8%	8.8%
一時金の支給	27.4%	14.5%	17.9%
処遇には反映されない	12.5%	46.1%	26.4%

資格をもつことで手当や一時金がもらえたり、昇給や基本給を決める際の判断材料となる可能性が高いです。

また、業界の最新トレンドや技術を学ぶために、オンラインコースやセミナーに参加しましょう。Udemyなどのプラットフォームを活用することで、最新の知識を手に入れることができます。

市場価値を高めるためには、計画的な行動と継続できる努力が大切です。市場価値診断を活用して現在の立ち位置を理解した後は、戦略的にスキルや経験を積み重ねることで、理想的なキャリアを実現できます。

【FAQ】市場価値診断に関するよくある質問と回答まとめ

最後に、市場価値診断に関するよくある質問と回答をまとめました。

市場価値診断を活用すると転職活動が有利になる業界はどこですか？

市場価値診断を活用すると、特に有利になる業界はいくつかあります。

★IT業界

IT業界は技術革新が速く、求められるスキルも多岐にわたるため、具体的なスキルや経験を持つ人材が高く評価されます。自分の技術を市場かつぃんだんを通じて客観的に評価し、適切なポジションを見つけることが可能です。

★金融業界

金融業界では、資格や専門知識が重要視されます。市場価値診断を活用して、現在の自分のスキルや資格の市場価値を確認することで、給与交渉やキャリアプランの策定に役立てることが可能です。

★コンサルティング業界

この業界では、過去の実績や専門知識が重要視されるため、自分の市場価値を把握して適切な案件やポジションに応募することが大切です。

新卒や第二新卒でも市場価値診断を利用することはできますか？

新卒や第二新卒でも市場価値診断を利用できます。市場価値診断は、経験が浅い若手にとっても有益なツールです。自分のスキルやポジションを客観的に評価することで、自分に適したキャリアパスを見つける手助けとなります。

新卒や第二新卒の場合は、主に大学での専攻やインターンシップの経験、アルバイトでのスキルなどが評価の対象です。市場価値診断でこれらの経験・スキルがどのように評価されるのかを知ることで、効果的な自己PRや志望動機を作成できます。

また、市場価値診断は、自分の強みや弱みを明確にし、キャリアプランを具体的にする目的にも役立つツールです。これにより、企業に対し明確なビジョンを持ってアピールできるようになります。

転職活動時に市場価値を診断していなかったら、どんなデメリットがありますか？

市場価値を判断せずに転職活動を行うと以下のようなデメリットがあります。

市場価値診断をおこなうことで、自分のスキルや経験がどの業界で高く評価され、自分の強みが何か明確になります。転職活動において効果的なアピールにつながるだけでなく、自分がどの程度の給与を要求できるのかはっきりするため、満足のいく転職となる可能性が高いです。

フリーランスに転向したい場合も市場価値診断は活用できますか？

フリーランスに転向したい場合においても、市場価値診断は有効です。

フリーランスとして活動するには、自分のスキルや経験を正確に把握したうえで、クライアントに効果的にアピールすることがポイント。市場価値診断を利用することで、クライアントにアピールできる自分のスキル・経験の価値がわかります。

市場価値診断をおこなうことにより適切な料金設定が可能となり、自分の価値をクライアントに納得してもらえます。また、どの分野で自分のスキルが最も需要があるのか把握することで、ターゲットとなる市場やクライアントを絞り込むことが可能です。

さらに、市場価値診断を通じて自分の弱点を捉え、必要なスキルアップや資格取得に向けた具体的なプランを立てることができます。これにより、フリーランスとしての競争力を高めて、成功する可能性もアップできるでしょう。

市場価値診断は転職活動やキャリアアップだけでなく、フリーランスの活動においても非常に役立つツールです。自分の市場価値を正確に把握して、戦略的な行動と理想的なキャリアを築くことができるでしょう。