グラフィックボードは、PCでゲームをするのに欠かせないパーツです。ゲーム以外にも動画編集やマイニングにも活用できるため、ほとんどのPCに搭載されています。
しかし、実際にグラフィックボードを選ぶときにどう選べばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事ではグラフィックボードの選び方と併せて、おすすめのグラフィックボードを6つ紹介しています。
グラフィックボードの選び方を知れば、自身に合ったモデルを見つけられるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
- グラフィックボードの価格はいまだ高騰中
- グラフィックボードは用途・メーカーで選ぶのがおすすめ
- PCの用途によってはグラフィックボードがなくてもいい
結論:グラフィックボードは高騰中
結論として、グラフィックボードの価格はいまだに高騰を続けています。
半導体不足でグラフィックボードの製造が追いつかないことに加えて、マイニング用のグラボを購入するユーザーが増えているのが大きな原因です。
また、価格の高騰に乗じてグラフィックボードの転売を目的としたユーザーも増えてきています。そのため、グラフィックボードを手に入れにくい状態が続いているのも事実です。
手に入りにくい状態や価格の面を考えると、BTOメーカーで開催されるセールでBTOパソコンを購入してしまったほうがお得であるといえるでしょう。
グラフィックボードの基本の「キ」
グラフィックボードの基本として覚えておきたいポイントは以下の3つです。
- GPUコアはAMDとNVIDIAの2種類
- リファレンスモデルよりオリファンモデルがおすすめ
- ベンダーの違いよりGPUの違いの方が顕著
それぞれのポイントについて、詳しくみていきましょう。
GPUコアはAMDとの2種類
グラフィックボードのコアは、AMDとNVIDIAの2種類に分かれます。まずはそれぞれの特徴を比較した表を見ていきましょう。
[table “249” not found /]どちらにもそれぞれのメリットとデメリットがあるため、使用用途に合わせたグラフィックボードを用意するのが重要です。
ゲームをメインとするならNVIDIA、それ以外にもいろいろ活用したいのであればAMDといった選び方をしておけば問題ないでしょう。
リファレンスモデルよりオリファンモデルがおすすめ
グラフィックボードには、リファレンスモデルとオリファンモデルの2つが存在します。それぞれの特徴は以下の通りです。
- リファレンスモデル:AMDやNVIDIAが作ったグラフィックボード
- オリファンモデル:グラフィックボードメーカーが独自に作ったグラフィックボード
グラフィックボードを選ぶときは、基本的にオリファンモデルの購入がおすすめです。
オリファンモデルはリファレンスモデルに比べて、冷却性能の高さや出力端子の多さなど、独自の考えに基づいた設計をしています。
同じモデルでも高性能なものを利用したいなら、オリファンモデルを選んでおけば間違いありません。
ベンダーの違いよりGPUの違いの方が顕著
グラフィックボードはベンダーの違いよりも、グラフィックボード自体の違いが顕著に現れます。
当然ベンダーごとにオーバークロック耐性や冷却性能などが変わりますが、型番による性能の違いの方が重要です。
採用する型番を決めてからベンダーを選んだほうが、グラフィックボードに求める性能をしっかりと比較できます。
グラフィックボードの選び方
グラフィックボードを選ぶときのポイントは以下の5つです。
- 使用用途によって分ける
- ゲーミング使用の場合は推奨スペックを満たすものを選ぶ
- 電源ユニットと消費電力を確認する
- 冷却性能は口コミをチェックする
- PCケースのサイズを確認する
どれも重要なポイントになるため、詳しくみていきましょう。
使用用途によって分ける
グラフィックボードはコアによって、ゲーミング向き・クリエイター向きに分かれます。
- PCゲームをメインとする場合:NVIDIA Geforceシリーズ
- 動画編集や画像編集などの作業をメインとする場合:AMD Radeonシリーズ
万が一マイニングでグラフィックボードを用意するのであれば、電源効率に注目するのも重要なポイントです。
自分自身がどのような使用用途なのかを明確にすれば、必要なグラフィックボードは自然と見つかります。
ゲーミング使用の場合は推奨スペックを満たすものを選ぶ
ゲーム用にグラフィックボードを使うのであれば、プレーするゲームの推奨スペックを満たすものを選びましょう。
推奨スペックを満たさない場合は、まともにPCゲームをプレーできません。
また、先のことを考えると推奨スペックギリギリを選ぶのはやめておきましょう。
ゲームのアップデートに対応できなかったり、新作ゲームの推奨スペックを満たさなかったりしてグラフィックボードの買い替えが必要になってしまいます。
電源ユニットと消費電力を確認する
グラフィックボードによって、消費電力に大きな差が生まれます。
基本的に性能の高いものは消費電力が多く、性能が低いものは消費電力が少ないと考えておけば問題ありません。
また、電源ユニットに関しても必要な容量を満たしていなければ、起動中に問題が起こる可能性も考えられます。
グラフィックボードのパフォーマンスを最大限発揮したいなら、電源ユニットと消費電力は必ず確認しておきましょう。
冷却性能は口コミをチェックする
グラフィックボードには発熱がつきものです。このとき、グラフィックボードの冷却性能が十分でなければ、PCの故障にもつながります。
冷却性能は数値で見てもわかりにくい部分です。そのため、実際に利用している口コミから冷却性能をチェックするようにしましょう。
実際に利用している声を参考にすれば、購入後のトラブルも回避しやすいです。あまりにも発熱に関する問題が多ければ、別のグラフィックボードを検討しましょう。
PCケースのサイズを確認する
グラフィックボードは、当然PCケースの中に搭載しなければなりません。まずはグラフィックボードがPCケースに収まるか、ケースのサイズを測って確認しましょう。
もしサイズが合わないなら、ケースもしくはグラフィックボードの変更が必要です。
一部例外はありますが、性能の高いものや冷却性能が充実しているものほど、グラフィックボード自体のサイズは大きくなる傾向にあります。
使用しているPCケースが小さいのであれば、サイズ確認を忘れないようにしましょう。
メーカーからグラボを選ぶ方法
グラフィックボードは同じ型番であっても、各メーカーから発売されています。メーカーからグラフィックボードを選ぶ方法は以下の3つです。
- 保証期間で選ぶ
- 見た目で選ぶ
- 豆知識:玄人はもっと細かい内容を見る
3つのポイントについて、詳しくみていきましょう。
保証期間で選ぶ
グラフィックボード取り扱っている各メーカーは、それぞれ独自の保証期間を設けています。代表的なメーカーの保証期間について、下記の表を見ていきましょう。
[table “251” not found /]グラフィックボード自体は長く使うものでもあるため、極力保証期間が長いメーカーで購入することをおすすめします。
見た目で選ぶ
メーカーから発売されているグラフィックボードは、同じ型番であったとしても見た目に大きな違いがあります。注目すべきポイントは3つです。
- グラフィックボードの厚み
- 全長の長さ
- ファンの大きさ
厚みと長さがあり、ファンが大きいグラフィックボードは冷却性能が高く、静音性にも優れます。
3つすべてを搭載しているグラフィックボードはあまり見ないため、最低でも3つのポイントのうち2つ以上を搭載しているグラフィックボードを選ぶようにしましょう。
豆知識:玄人はもっと細かい内容を見る
グラフィックボードにある程度精通しているユーザーは、選ぶときにもっと細かい内容をチェックしています。
- オーバークロック済みかどうか
- 冷却ファンの性能(回転数・サイズなど)
- ヒートシンク性能(銅製・アルミ製など素材の違い)
上記にこだわれば、より自分にあったグラフィックボードが見つかるはずです。
ただし、こだわりすぎるとコストも時間もかかってしまうため、ある程度の折り合いをつけながら選ぶようにしましょう。
コスパで選ぶグラフィックボード6選
ここからは、コストパフォーマンスの高いグラフィックボードを6つ紹介します。
- GeForce RTX 3070
- GeForce RTX 3060
- Radeon RX 6800 XT
- GeForce RTX 3080
- Radeon RX 6600 XT
- GeForce RTX 3060 Ti
各グラフィックボードの特徴について、詳しくみていきましょう。
GeForce RTX 3070
- 消費電力は少なめ
- フルHD環境で十分なスペックを持つ
- 4KおよびWQHD環境にも十分対応可能
「GeForce RTX 3070」は、とにかく高いフレームレートでゲームをプレーしたい人におすすめのグラフィックボードです。
フルHD環境下であれば200fpsは余裕で出力できるため、快適な環境でゲームを楽しめます。
また、人気ゲームタイトルのAPEXやFortniteも約200fpsに対応しているため、環境負けすることはまずないでしょう。
グラフィック重視のゲームをプレーする場合にも、80fps~100fpsに対応できる人気グラフィックボードの一つです。
GeForce RTX 3060
- 安価に入手できるグラフィックボード
- コスパ重視ならおすすめ
- 高解像度にはあまり向かない
とにかくコスパの良いグラフィックボードを探しているのであれば、「GeForce RTX 3060」の購入がおすすめです。
価格と性能のバランスを見たときに、フルHD環境下での快適な動作に加えて、消費電力が抑えられているメリットがあります。
ただし、WQHDや4Kの高解像度環境下では映像処理が対応しきれない部分があるのも事実です。
グラボメモリが多いため、MODやプラグインでグラボメモリを多く必要とするゲームをプレーするときに活躍するモデルといえるでしょう。
Radeon RX 6800 XT
- 4K環境でも十分に対応可能
- GPUメモリも16GBと十分
- レイトレーシング機能にも対応
AMD Radeonシリーズの中でも、特にゲーム用途のモデルを探しているのであれば「Radeon RX 6800 XT」がおすすめです。
4K環境に十分対応できる性能を搭載しているだけでなく、レイトレーシングにも対応しているため、きれいな画質でのゲームを楽しめるでしょう。
4K環境でも100fps近いフレームレートを出力でき、カクつきを感じることはありません。
競合として位置される「GeForce RTX 3080」と比較して価格も安いため、少しでも安く高性能なものを手に入れたいときの選択肢にもなります。
GeForce RTX 3080
- グラフィック、フレームレートともに高パフォーマンス
- 4Kでも高いフレームレートを出力可能
- ゲーム環境に妥協したくない人におすすめ
「GeForce RTX 3080」は、とにかくゲームの環境に妥協したくない人におすすめのグラフィックボードです。
各ゲームの画質設定を最高にしても高いフレームレートを維持できるだけでなく、4K環境でも高いフレームレートの出力を期待できます。
その分価格は高めですが、快適なゲーム環境を整えたい・趣味への投資は惜しみたくないと考えているならぜひ「GeForce RTX 3080」の購入を検討しましょう。
Radeon RX 6600 XT
- 光源処理が得意でよりリアルな映像を楽しめる
- 省電力性に優れる
- フルHD環境への適性が高い
PCゲームならではの映像美を楽しみたいなら、「Radeon RX 6600 XT」を用意しましょう。
他のグラフィックボードと比較して光源処理が得意なため、リアルな映像を楽しめます。
性能もさることながら省電力性も高く、電気代の節約にも可能です。
フルHD環境をメインにプレーするなら、購入して損することは無いでしょう。
GeForce RTX 3060 Ti
- WQHD環境に最適の性能
- RTX 3000番台でコスパに優れるモデル
- ミドルクラスPCにおすすめのグラフィックボード
「GeForce RTX 3060 Ti」は、WQHD環境に最適な性能を搭載しているグラフィックボードです。
コスパを求めるなら選ばない手はないグラフィックボードとなっており、常に144fpsの環境を整えたい人にはおすすめのグラフィックボードといえるでしょう。
動画編集にも活用できるため、グラフィックボード自体をさまざまな使い道を考えている場合にもうってつけです。
ゲームをしない人はグラボはなくてもOK
ここまでグラフィックボードについて紹介してきました。結論として、PCでゲームをしないのであればグラフィックボードは無くても問題ありません。
ただし、以下に該当する場合にはゲームをしなくてもグラフィックボードが必要です。
- 本格的な動画編集をする人
- 処理に時間がかかるプログラミングをする人
- マイニング用のPCを用意する人
上記3つがメインの用途となる場合、グラフィックボードがないとそもそも処理できない可能性があります。
仮に処理できたとしても、時間がかかって効率が悪くなってしまいますので必ず用意しておきましょう。
正直グラボだけよりもBTOで買った方が安いかも
結論として、今からグラフィックボードだけを用意するのであればBTOパソコンを買ったほうが安くなるかもしれません。
グラフィックボードはいまだに価格高騰が続いています。
性能が高いものほど影響を受けており、コストパフォーマンスは悪くなってしまうでしょう。
当然BTOパソコンも影響を受けてはいますが、各BTOメーカーが開催しているセールを活用することで、お得にPCを購入できます。
まとめ | 新しく購入するならBTOで揃えるのもあり
今回はおすすめのグラフィックボードの紹介と併せて、グラフィックボードの選び方について解説してきました。
グラフィックボード選びの際は、何を優先するかを明確にすることが重要です。
利用用途や求める機能など、どのようなグラフィックボードが目的に合っているかを比較・判断しましょう。
この記事で解説してきた内容をもとにして、自分自身のニーズを満たすグラフィックボード選びに取り組んでください。
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