プロゲーマーの活躍やストリーマによる実況配信をきっかけとして、ゲーミングPCを求める方が増えています。
しかしゲーミングPCには専門用語が多く、初めての方にとって馴染みにくいものです。
- 「ゲーミングPCでFPSをプレイしたい」
- 「ラインナップが多すぎて選び方がわからない」
- 「高すぎる買い物だから心配」
このようにゲーミングPCの選び方の悩みを抱えている方も多いと思います。
このページではゲーミングPCの選び方の解説や、おすすめのモデルを紹介しています。ゲーミングPCについて学んでから初めての1台を買ってみたいという方は、ぜひ最後までチェックしてみてください!
- ゲーミングPCを選ぶ際の基準やスペックの見方
- 失敗のないゲーミングPCの購入先【価格/保証など】
- ゲーミングPCを選ぶ時の注意点
FPSに必須なゲーミングPCとは?
ゲーミングPCとは、ゲームをプレイするための性能を追求したパソコンのこと。一般的なパソコン比較すると以下の点が異なっています。
- 高性能なCPUを搭載している
- グラフィックボードを搭載している
- 冷却性能が高く効率的な排熱処理ができる
簡単に言ってしまえば、世の中でゲーミングPCと呼ばれているパソコンは、むちゃくちゃ高性能なパソコンです。
近年は高負荷なPCゲームが増えており、一般的なスペックのパソコンではゲームを動かすことができません。そこでゲーマーから選ばれているのが、ゲームプレイに特化した高性能なゲーミングPCです。
特に負荷のかかるFPSをPCでプレイするなら、ゲーミングPCは必須となります。
ゲーミングPCの基礎知識
ゲーミングPCを選ぶ際には、初心者でも以下3つのパーツの名称と性能の見かたを知っておく必要があります。
- CPU(プロセッサー)
- RAM(メモリ)
- GPU(グラフィックボード / グラボ)
各パーツにどのような役割があるのかを理解しておきましょう。
「CPU(プロセッサー)」とは?
CPUは人の体に例えると頭脳に相当するパーツです。PCの性能を左右する重要なパーツであり、どのPCにも必ず搭載されています。
CPUの役割は総合的な演算処理やパーツ全体の統括です。CPUの性能が高ければ高いほど処理が早く、動作の遅延やゲームのカクつきが起こりません。
またPCに搭載されているCPUは、以下2種類が世界シェアの大半を占めています。
- Intel Core i(コア・アイ)シリーズ
- AMD Ryzen(ライゼン)シリーズ
Intel Core iシリーズは知名度が高く、PCを持っている方なら誰でも聞いたことがあるかもしれません。
AMD Ryzenシリーズは2017年から販売されている後発組ですが、近年は一般的なPCにも搭載されるほどシェアを伸ばしています。
「RAM(メモリ)」とは?
メモリとはPCの作業内容を一時的に記録するためのパーツです。わかりやすく例えると、メモリは作業を行うための机になります。
一般的にPCのスペックとして、4GB・8GB・16GBなどと表記されているのはRAMです。
メモリのサイズが大きくなるほど、CPUに負担をかけずにマルチタスクを行えます。例えば32GBのように大容量のメモリを搭載していれば、音楽を聞きながらの動画編集も可能です。
ゲーミングPCを購入する際には、メモリ容量がモデルを選ぶひとつの基準になります。
「GPU(グラフィックボード / グラボ)」とは?
GPUはゲーミングPCには欠かせない、グラフィックボードに搭載された半導体チップのことです。主に3Dグラフィックスなどの画像描写に関する計算処理を行っています。
3D画像をモニターに映し出すには膨大な演算処理が必要です。このため3DゲームをPCでプレイする際に、GPUが特に活躍します。
ゲーミングPCにおいて、GPUは最も重要なパーツと言っても過言ではありません。GPUの性能によってゲームをフルHDでプレイできるのか、4K動画に対応しているのかが異なります。
FPSのように情報量の多いゲームや、映像美で魅せるゲームをプレイするなら、高性能なGPUが必要です。
ゲーミングPCの選び方の一般的な基準:スペック
ゲーミングPCを購入する際には、以下の基準を満たせるスペックから自分に合った1台を選びましょう。
- CPUはCore i5以上でOK
- メモリは16GB以上(8GBはNG)
- グラボはRTX3060ti / 4060以上を選びたい
CPUはCore i5以上でOK
Core i5またはRyzen 5以上のCPUを搭載したモデルを選んでください。
ゲーミングPCでゲームをするためのCPUとなるのですが、あくまで主体はグラフィックボード。CPUはグラフィックボードの足を引っ張らないスペックさえ満たしていればOKなので、そこまで神経質に考える必要はありません。
CPUを選ぶ基準は以下を目安にするのが良いでしょう。
- Core i5 / Ryzen 5:人気タイトルをフルHDで楽しむ
- Core i7 / Ryzen 7:4Kでゲームを楽しみたい&CPU主体のシミュレーションゲームをプレイ予定
- Core i9 / Ryzen 9:ゲームだけでなく動画編集も行いたい
ゲーミングPCの用途によって、選ぶべきCPUは異なります。初心者であれば最低でもCore i5/Ryzen 5を選び、さらに快適にゲームをプレイしたいならCore i7/Ryzen 7がおすすめです。
メモリは16GB以上(8GBはNG)
多くのPCゲームでは8GB以上のメモリを推奨しています。しかし推奨の8GBでは心もとないので、16GB以上のメモリを搭載したモデルがおすすめです。
16GB以上のメモリを搭載していれば、基本的には人気タイトルもサクサク動かせます。「ロードが遅くてイライラする」「プレイ中に画面がカクつく」など、トラブルが起きる心配も少なくなります。
ただし、近年は技術の向上に伴って、PCに負担のかかるゲームが増えています。バトルフィールドの最新作では、32GBのメモリを推奨するほどです。
またゲーム以外に動画編集や配信を考えている方も、32GB以上を選ぶのが良いでしょう。
グラボはRTX3060ti / 4060以上を選びたい
ゲーミングPCの中で最も重要になるパーツはグラフィックボードです。
CPUやメモリはグラフィックボードが足を引っ張らないように選ぶのが基本となり、パソコンを購入する予算が余ったのであれば、真っ先にグラフィックボードのアップグレードをおすすめします。
ズバリ、快適にゲームをプレイしたいのであれば、GeForceRTX3060ti / 4060 以上を搭載したモデルを選ぶことをおすすめします。
ゲーミングPCのグラフィックボードは、NVIDIA製GeForceがメインで使用されているモデルが多いため、当サイトではGeForceシリーズを主体に解説をしています。
やりたいゲームからゲーミングPCを選ぶ
ゲーミングPCを選ぶ際には、やりたいゲームの推奨スペックを満たしているかも重要です。
FHD/60fpsかつ最低設定付近の設定にてゲームプレイが楽しめるスペック。
対照的に「必要動作スペック」はそのゲームが起動する最低スペックで、基本的に見る必要はありません。
ここでは人気FPSのフォートナイトとApex Legendsの推奨スペックを紹介します。ただ、推奨スペックであっても低スペックすぎる記載のゲームタイトルも多いので、あくまで参考にする程度でOKです。
144fpsなどの高フレームレートでプレイする場合などは全く参考にならないスペックですのでご注意ください。
Apexをやりたい人の場合
Apex Legendsの必要動作スペックと推奨スペックです。
Apex Legends | ||
項目 | 必要動作スペック | 推奨スペック |
OS | 64ビット版Windows 10 | 64ビット版Windows 10 |
CPU | Intel Core i3-6300 | Intel i5 3570Kおよび同等のプロセッサ |
RAM | 6 GB | 8 GB |
GPU | NVIDIA GTX 950 もしくは AMD Radeon HD 7790 |
Nvidia GeForce GTX 970 もしくは AMD Radeon R9 290 |
GPU RAM | 2 GB | 4 GB |
ストレージ | 75 GB以上の空き容量 | 75 GB以上の空き容量 |
フォートナイトをやりたい人の場合
フォートナイトの必要動作スペックと推奨スペックです。
フォートナイト | ||
項目 | 必要動作スペック | 推奨スペック |
OS | 64ビット版Windows 10 | 64ビット版Windows 10 |
CPU | Core i3-3225 3.3 GHz | Core i5-7300U 3.5 GHz、 AMD Ryzen 3 3300U、 または同等のプロセッサ |
RAM | 8 GB | 16 GB |
GPU | Intel HD 4000 もしくは AMD Radeon Vega 8 |
Nvidia GTX 960、 AMD R9 280、 または同等の DX11 対応 GPU |
GPU RAM | 記載なし | 2 GB |
ストレージ | 記載なし | NVMe SSD |
Apex、フォートナイトともに必要動作スペック、推奨スペックどちらも基準としては古すぎるスペックとなります。
これだけでゲーミングPCのスペック判断ができるわけではありませんが、両者を比較するとフォートナイトのほうが大容量のメモリが推奨されており、ApexはオンボードGPUでは動作困難という比較をすることができます。
それぞれのゲームタイトルのスペック的な重さを比較する場合などの参考にしてみてください。
メーカーからゲーミングPCを選ぶ場合
ゲーミングPCはさまざまなBTOメーカーから販売されています。このため、まずはどのメーカーで購入するかを絞るのがおすすめです。
ドスパラから選ぶ
- GALLERIAシリーズで有名なBTOメーカー
- 当日~翌日出荷に対応したモデルが多く納期が短い
- 全国に46店舗を展開していて、店頭で実機を触れる
ドスパラは1984年に創業した老舗のBTOメーカーです。2024年11月現在は全国に46店舗を展開しており、店舗スタッフに相談しながらゲーミングPCを購入できます。
エントリーモデルからハイエンドモデルまでそろっているので、万人におすすめできるメーカーです。
また、ドスパラのゲーミングPCは「価格.com プロダクトアワード2020 ゲーミング部門」で、大賞・金賞を受賞しています。
サイコムから選ぶ
Silent-Master NEO B550A Mini、先日届きました。
静音性の高さと黒くて堅実なデザインのせいで存在感が全く無い、それが良い…
サイコムさんの丁寧な裏面配線を見習ってケーブル整理も気合い入れました。#サイコム研究員レポート#サイコムPCフォトコンテスト pic.twitter.com/zdY4gl22q4— Masaki@デス猫 (@DEATH_neko) December 19, 2021
- 自作PCのように自由なカスタマイズに対応
- コンセプトPCのラインナップが豊富
- 普通のゲーミングPCでは満足できない玄人向け
サイコムはカスタマイズ性の高さが魅力のBTOメーカーです。値段は少々高めに設定されていますが、こだわりの1台を手に入れられます。
PCのラインナップが豊富であり、ほかのBTOメーカーにはないコンセプトも特徴のひとつです。サイコムでは以下のような変わり種PCも扱っています。
- デュアル水冷PC
- 静音PC
- 水冷PC
- Premium Line
特にデュアル水冷PCはハイエンドモデルを求めるヘビーゲーマーから人気です。CPUだけでなくGPUも水冷式クーラーで冷やすため、冷却性能はピカイチでしょう。
しかし、カスタマイズ性やコンセプトPCが売りであり、コストパフォーマンスは大手BTOメーカーに劣っています。
Dellから選ぶ
新しいPC(DELLのゲーミングPC)、操作していて気持ちが良い。サックサックやで。来月はoffice買うのでインスコしたら自宅で資料作成も捗るぜい。
— みったん18,9%@市ノ瀬莉佳FC&熾火澱FC(9.18)(1.17)🐻💙👶🩵 (@mitakatan) April 26, 2021
- リーズナブルな価格が人気のBTOメーカー
- ノート型ゲーミングPCのラインナップが豊富
- エントリーモデルからハイエンドモデルまで用途に合わせて選べる
Dellはアメリカに拠点を置くBTOメーカーです。2000年ごろからBTOとして人気を集めており、近年はゲーミングPCも取り扱っています。
リーズナブルな価格が評判であるため、初めてのPCがDell製だったという方も多いでしょう。
ゲーミングPCを扱う他社BTOメーカーと比べて、ノート型モデルの豊富さが特徴です。10万円ほどで購入できるエントリーモデルから、30万円を超えるハイエンドモデルまでそろっています。
またデスクトップ型ゲーミングPCでは、近未来的でオシャレなデザインを採用しているのも魅力です。
他社BTOメーカーの黒一色な見た目が気に入らないという方は、DellのオシャレなゲーミングPCを検討してみましょう。
ゲーミングPCの選び方の注意点
ゲーミングPCを選ぶ際には以下3つのポイントに注意してください。
- ゲーミングPCはノートよりデスクトップの方がコスパが良い
- ゲーミングPCはセールを活用しよう
- ゲーミングPCは中古品は控えよう
ゲーミングPCはノートよりデスクトップの方がコスパが良い
ゲーミングPCを購入するなら、ノート型よりもデスクトップ型がおすすめです。特にコストパフォーマンスを重視する方は、デスクトップ型から選びましょう。
実際にゲーミングPCユーザーのほとんどが、デスクトップ型を選択しています。同じ価格帯であれば、デスクトップ型のほうが性能が優れており、ゲームを快適にプレイ可能です。
持ち運びを視野に入れてノート型を選択したい方もいるでしょう。しかしデスクトップ型とノート型の2台持ちをするほうが、安くつく場合もあります。
PCの設置スペースが狭いという方以外は、デスクトップ型を選択しましょう。
ゲーミングPCはセールを活用しよう
ゲーミングPCはセールを活用して購入するのがおすすめです。各BTOメーカーでは以下の時期に大型セールを開催しています。
- 2~4月:新生活応援セール
- 3月~4月:決算セール
- 6月・11月:ボーナスセール
- 12~1月:年末年始セール
上記のセールでは、人気モデルで1~3万円の値引きが行われることも珍しくありません。狙っているモデルがセール対象になれば、ゲーミングPCをお得に購入できます。
BTOメーカーの中には頻繁にセールを開催しているところもあるので、まずはセールをチェックしてみましょう。
ゲーミングPCは中古品は控えよう
ゲーミングPCをできるだけ安く購入したくても、中古品を選ぶのはおすすめできません。なぜなら中古品を購入した場合には、BTOメーカーのように保証を受けられないからです。
美品として販売されていても、中古品を購入すると不具合が生じる可能性があります。保証がないので、修理するにはすべて自己負担です。
最悪の場合には修理不可で、購入費用が無駄になることもあるでしょう。中古品は安くて魅力的ですが、万が一のために新品の購入をおすすめします。
10万円台でもBTOパソコンなら十分な性能が手に入る
一般的なPCと比べて、ゲーミングPCは高い費用をかけないと手に入らないイメージです。
しかしエントリーモデルの性能が向上しており、10万円台でも十分な性能のゲーミングPCが手に入ります。
エントリーモデルでもフォートナイトやApex Legendsなどを楽しめるので、とりあえずPCでゲームをしたい方におすすめです。
学生にとって高額なPCの購入は難しいですが、10万円台であればあまり無理することなく購入できます。
初めてのゲーミングPCを選ぶ際には、10万円台のモデルも視野に入れておきましょう。
まとめ | 初心者は10年間使えるゲーミングPCを選ぼう!
ゲーミングPC選びを失敗せず自分に合ったモデルを選べば、その1台を長い期間使い続けられます。
初心者だからと10万円以下のモデルを選ぶ方もいますが、使っているうちに物足りなさを感じることが少なくありません。
最初の1台にもCore i5以上、RTX 3060以上を搭載したミドルクラスモデルがおすすめです。価格も10万円台とリーズナブルで、優れたゲーム性能を発揮してくれます。
ミドルクラスのモデルなら、使っているうちにゲーミングPCの本質に触れられます。用途や予算に合ったゲーミングPCを選んで、快適にゲームを楽しみましょう。
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