衆院選での敗北を受け、自民党の議員が勢ぞろいした会合は今も続いています。「痛恨の極み」と謝罪した石破総理大臣に出席した議員からは責任を問う声が相次ぎました。
■「痛恨の極み」総理の責任問う声も
懇談会を途中退席した 自民党 柴山昌彦衆院議員
「(Q.衆院選で非公認や比例重複の判断が直前にあったが?)そのことについては私以外の議員からもかなり問題視する声が出ました。一部の方からはそういう当面の課題を終えた後は、しかるべき責任を取ってほしいというような発言はありました」
7日午後3時から両院議員懇談会を開いた自民党。目的はずばり、衆議院選挙で大敗した総括です。
自民党 石破総理大臣
「多くの議席を失うことになりました。誠に痛恨の極みであります。総裁就任後、私に至らなかったところが多々ございました。国民の皆様方のご期待に十分、応えることができなかったこと、このことは私自身、本当に深く反省をし、おわびをしなければならないと考えておる次第でございます。誠に申し訳ございません」
完全非公開で行われた衆院選の総括。出席者によりますと、発言を求めて続々と手が上がり、厳しい意見が相次いだということです。
発言した議員(出席者によると)
「今回の負けは歴史的大敗。負けた党は形どうあれ公明や維新は責任を取ってる。責任取ってないのは自民党と共産党だけだ。こんな組織であっていいはずがない」
「この流れを来年の参院選までになんとか断ち切ってもらわないと本当に下野してしまう」
一部から自民党総裁としての責任を問う声も出るなか、石破総理は厳しい表情で聞いていたということです。
懇談会を途中退席した自民党 柴山昌彦衆院議員
「次、参院選に負けたらもう自民党には未来がないと。ここで本気で国民意識とのずれを本格的に直すということをしっかりと結果を伴った形で進めていかなければいけない。例の投票日3日前の2000万円の非公認者への振り込みということが、いかに国民世論からかけ離れたものであるかということをきちんと執行部の皆さんに受け止めをしてもらい、このようなことの検証をしっかりと行うべきだそういう趣旨の発言をしました」
会合には自民党から公認を得られず無所属で戦って当選し、その後、自民党会派入りした萩生田元政調会長や平沢元復興大臣の姿もありました。
発言した議員(出席者によると)
「なんで落選した仲間をここに読んでいないのか」
自民党の総括は開始から2時間半経った午後5時半を過ぎても続いています。
■“大幅譲歩”予算委員長を野党に
一方…。
立憲民主党 野田代表
「次々と敵失があったと思います」
与党が過半数割れとなった衆議院選挙を総括した立憲民主党の野田代表。非公認となった候補に2000万円を支給するなど敵失、自民党側に失策があったと指摘。
立憲民主党 野田代表
「ある種、ミスジャッジのようなことが続いたことが総選挙の結果に大きく影響を及ぼしたと思います」
与党の過半数割れが国会運営に大きな変化をもたらしています。
17ある衆議院の常任委員長ポストのうち、これまでは自民党と公明党で15ポストを占めてきましたが、今後は約半分にあたる8ポストが野党に割り振られることが決まりました。
特に重要視される国会論戦の主戦場、予算委員長ポストは自民党から立憲民主党に変わります。
立憲民主党 野田代表
「予算委員長が差配をするなかできちっと野党全体と向き合っていかないと予算が通らなくなります。大事なのは来年の参議院選挙であって、この参議院選挙できちっと野党連携ができ得るならば、参議院選挙で自民党に引導を渡すことが十分できると思います」