新たな基幹産業となりえる映画やドラマの輸出拡大を目指すイベントが、アメリカ・ロサンゼルスで行われました。韓国にどう追い付くのか、巨匠・是枝裕和監督に独占インタビューしました。
是枝裕和監督
「どういうサポートを得られれば、今以上に世界中の人に日本のコンテンツってあえて言いますけども、作品を見て頂けるのか結構大事なところで今。こちら(米国)で映画を公開してみると分かるんですけど、こちらの映画配給会社には確実に韓国系の人と中国系の人がいるんですよ。それがすごく太いパイプになっている。日本はそこに戦略を国としてもなかったですし、個々の作品でもなかなか戦略を持ってこなかったので、それをこれから先は身に着けていかないと」
イベントには若手クリエーターが数多く参加し、俳優の笠松将さんらがハリウッドの関係者350人と交流を深めました。
日本のコンテンツ輸出額はおととし4.7兆円で、鉄鋼産業とほぼ同じでした。
アニメとゲームが牽引(けんいん)する一方、映画とドラマの規模は韓国のわずか3割です。
是枝裕和監督
「自分の次の世代、その次の世代が、日本の外で戦えるような環境が作れるといいなと思っています。こうやって顔を突き合わせてお話させていただくところからしか、スタートしないんじゃないかなと思います。こういうことを積み重ねていくことと同時に、国内の産業構造自体も変えていかないといけない。それは働き方改革もそうですけども、まずはその土壌をつくる。土壌を豊かにしないと大谷翔平は出てこないので。両方やらないといけないと思います」