「圧力に屈しない」核開発でイラン高官 「交渉余地は狭まる」とIAEA事務局長

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 核開発を続けるイランの高官らがIAEA=国際原子力機関の事務局長と会談し、核開発問題を巡る交渉に応じる姿勢を示す一方で、「圧力には屈しない」と強調しました。

 イランの首都テヘランで14日、IAEAのグロッシ事務局長と会談したイランのエスラミ原子力庁長官は、核開発について、「圧力には屈せず、国益と安全保障の枠組み内で計画を継続する」と主張しました。

 また、アラグチ外相は、核問題を巡る交渉について、「我々は協力する用意がある」として、欧米などが制裁を解除する見返りに、協議に応じる姿勢を示しました、一方で、IAEAのグロッシ事務局長は、「国際的、地域的な緊張で交渉と外交の余地は狭まっている」と指摘しています。

 トランプ氏が大統領だった2018年にアメリカは「イラン核合意」から一方的に離脱し、イランは核開発を再開しました。

 イランは核開発について、「兵器利用目的」を否定して、「平和目的」と主張していますが、核兵器の開発に必要とされる「濃縮度90%」に迫る、「濃縮度60%」のウランを貯蔵していることが確認されています。