女児殺害事件から20年 父親が苦悩つづった手記公表

社会

 奈良市で小学1年の女の子が誘拐され殺害された事件から、17日で20年です。女の子の父親が苦悩をつづった手記を公表しました。

 「笑顔いっぱいの楓の写真を見て、楓の言葉は思い出せても、元気な声が時間とともに頭の中に響かなくなってきました」

 これは、事件で犠牲になった有山楓さん(当時7)の父・茂樹さんが公表した手記です。

 小学1年だった有山楓さんは2004年11月17日、下校中に新聞販売員だった男に誘拐され、殺害されました。

 茂樹さんは手記の中で、「時間の経過が新たな悲しみや苦しみを生み出してきます」と20年の歳月で新たな苦悩が生まれていると明かしています。

 そして、「残された者の苦しみは言い表せません」と地域や学校の子どもを守る取り組みが続くことを願っているとつづっています。