「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の男性が殺害された事件の裁判で、検察はまもなく元妻に求刑します。
（佐藤慎記者報告）
元妻の須藤早貴被告（28）は、あまり表情を変えることなく、資料に目を通しながら検察の主張に耳を傾けていました。
須藤被告は2018年5月、夫だった野崎幸助さん（当時77）に和歌山県田辺市の自宅で致死量の覚醒剤を摂取させ、殺害した罪に問われていて、裁判では無罪を主張しています。
18日の論告で、検察側は「これまでの裁判で犯人は須藤被告であると十分に証明された」と述べました。
続いて「野崎さんが覚醒剤を摂取した時間に自宅にいたのは野崎さんと須藤被告の2人きりだった。須藤被告は飲食物を提供することが可能だった」などと指摘し、この後、まもなく求刑します。
午後には弁護側の最終弁論と須藤被告の最終陳述を終えて結審し、判決は来月12日に言い渡される予定です。