ロシアによるウクライナへの侵攻が始まってから1000日。ロシア国内では政治弾圧が急速に進んでいます。
スターリン時代の政治弾圧を繰り返さないよう、強制労働収容所の歴史を伝えてきた博物館は突如、事実上の閉鎖に追い込まれました。
博物館は、政治弾圧による犠牲者の追悼式を行った直後、当局の圧力が掛かり14日から閉鎖されています。
12日には、小児科医の女性が子どもの患者に対し戦争が続く状況を憂う発言をしたことが、ロシア軍への非難に当たるとして、禁錮5年半の判決を受けました。
人権団体によりますと、こうした政治犯はおよそ3000人に上るということです。
ロシアの独立系メディアは「恐怖政治はもはや『歴史』ではない。私たちは今、まさに恐怖政治の時代を生きている」と報じています。
それでもロシア国内で抵抗を続ける人々がいます。
反プーチンの急先鋒で2月に獄死したナワリヌイ氏の墓を訪れる人は今も絶えません。
サンクトペテルブルクではロシア軍が国外から即時撤退するよう署名活動が始まりました。
署名には野党グループ「ラススベート」を率いるドゥンツォワ氏が最初に署名しました。
弾圧下でも反戦世論が形成されつつあることを示したい狙いです。