厚生労働省は医療費が高額になった患者の自己負担を一定額に抑える制度を巡り、上限額を引き上げる方向で検討を始めました。
「高額療養費制度」は、1カ月あたりの医療費の自己負担額が患者の年齢や年収に応じて設けられた上限を上回った時に超えた分が払い戻される仕組みです。
70歳未満の場合、上限額は年収別に3万5400円から25万円程度の5つに区分されています。
21日、厚労省は専門家らによる審議会で、この自己負担額の上限を引き上げる案を示しました。
負担の上限を引き上げることで、現役世代の保険料負担を軽減させる考えです。
審議会の委員らからは「受診控えにつながらないよう、低所得者への配慮をすべき」などの声が上がりました。
厚労省は年収による区分の細分化も検討するとしていて、具体的な引き上げ幅など年内にも方向性を打ち出す方針です。