斎藤元彦氏が返り咲いた兵庫県知事選挙を巡り、混乱が続いています。敗れた稲村和美氏の陣営が、虚偽の通報でSNSのアカウントが凍結され選挙妨害を受けたとして刑事告訴しました。
■机バンバン市長が謝罪「気合入って…」
兵庫県 斎藤元彦知事
「一つひとつの政策や事業について、私のみならず職員全体で議会側とのコミュニケーションをしっかり図りながらいい県政にしていきたい」
今週、新たにスタートした斎藤県政。しかし、選挙期間中のさまざまな出来事の余波が続いています。
兵庫県相生市 谷口芳紀市長
「新しい風を入れるのは誰や!稲村や!」
県知事選で斎藤氏の対抗馬だった稲村和美氏を支持するとして、異例の会見を開いた兵庫県内の22人の市長。そのなかで、斎藤氏を強く批判したのが相生市の谷口市長です。
谷口市長
「上司として部下が亡くなられた、その道義的な責任を感じられないのは、私は少なくとも県知事として資格がないんじゃないかと、こう思っておりますわ!何が悪い!」
会見後、市役所には机をたたく行為について批判の声が相次ぎました。
これを受けて22日、谷口市長は会見で謝罪しました。
谷口市長
「県庁での記者会見の際に、私の言動によって多くの方に大変な不愉快な思いをかけてしまいました。おわびを申し上げたい」
机をたたいた行為については…。
谷口市長
「政治をやっている者は、選挙というと燃えるといいますか、気合が入ってくるということで、そういうことでたたいてしまったんじゃないか」
■“嘘通報でX凍結” 稲村氏陣営が刑事告訴
谷口市長らの支援を受けながらも、およそ14万票差で斎藤知事に敗れた前尼崎市長の稲村氏。
稲村氏の後援会は22日、選挙期間中にSNSの公式アカウントが多数の嘘の通報によって凍結されたとして、不特定多数のアカウントに対し、偽計業務妨害の疑いで告訴状を提出しました。
津久井進弁護士
「Xルールも一つひとつ確認しましたが、ルール違反というものは一切ございませんでした。稲村和美氏を応援する活動ができなかったことは大変残念」
凍結されたのは後援会が運営するXの公式アカウント。今月6日に突然、凍結されて投稿や閲覧ができなくなったため、12日に新たにアカウントを開設しましたが、こちらも1時間ほどで凍結されてしまったということです。
さらに、「稲村氏が県庁建て替えに1000億円かける」などのデマが拡散されたとして、公職選挙法違反の疑いでも告発状を提出しました。
今回の告訴・告発に関して稲村氏は、「今後より良い選挙の在り方に資するということを期待して、この告訴告発を見届ける」と述べました。
■百条委員会委員長が立花氏を刑事告訴
斎藤知事への内部告発を調査する百条委員会の委員長を務める奥谷謙一県議。
奥谷委員長
「この選挙期間中、我々にいろんな疑惑のようなものが生じてしまった」
選挙期間中、政治団体党首の立花孝志氏にSNSで虚偽の内容を投稿され、名誉を傷つけられたとして、22日に刑事告訴しました。
一方、22日に会見を開いた立花氏はこれまでの奥谷氏の発言について、次のように述べました。
NHK党 立花党首
「奥谷さんは私がデマを吹聴している、デマを述べていると、拡散していると会見でおっしゃられましたので、遅くとも来週水曜日までに東京地裁に提訴する」
斎藤知事は、証人として出頭を求められていた25日の百条委員会には、政府主催の全国知事会が予定されているため欠席します。
(「グッド!モーニング」2024年11月23日放送分より)