大洪水で取り残された赤ちゃん救出/土砂崩れが街を襲い子どもら犠牲に

国際

■大洪水 取り残された赤ちゃん救出

 タイ南部では、必死の救助作業が続けられています。

 雨が降りしきるなか、幼い命が救出されようとしていました。

 赤ちゃんを抱え、電線が張り巡る屋根の上を慎重に慎重に歩く救急隊員。無事に受け渡された場所はボートの上です。

 先週から発生している雨季の大雨に伴う洪水被害。地元メディアによりますと、タイ南部10県で60万軒以上の住宅が浸水し、少なくとも12人が死亡しているということです。

■マレーシアでも甚大被害

 タイ南部と国境を接するマレーシア北部にも「過去10年で最悪」という甚大な被害を及ぼしています。

 ロープを使い、救助活動が行われます。水の中をロープをつたって人が救出されますが、一体、ここが本来どういった場所だったのか分からないほど、ひどい冠水の有様です。

 被害は壊滅的です。

地元住民
「どうすることもできずに、まるで海の中にいるようでした」

 地元気象当局によりますと、今週半ばにかけて再びタイとマレーシアに大雨が降る可能性があるということです。

■サイクロン上陸 土砂崩れも…

 インドではサイクロンによる被害が続いています。

 救助隊が撮影した映像では大洪水のなか、住宅の2階から身を乗り出して助けを求める住民たちの姿が見えます。

 南インドを襲ったサイクロン「フェンガル」。

 一部地域で降った雨の量は過去30年で最悪レベルに。川の水があふれ、至る所で道路が冠水する事態となっています。

 土砂災害も発生しています。

 インド南部のタミルナードゥ州。山間の町を土砂崩れが襲いました。巨大な岩が複数の家を直撃。子ども5人を含む7人が犠牲となりました。

 周辺では大雨が続いていて、さらに地滑りなどが起きる可能性が高いとして当局が注意を呼び掛けています。