「間違いなく覚醒剤だったとはいえない」“紀州のドン・ファン”裁判 元妻に無罪判決

社会

 「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県の資産家の男性に対する殺人などの罪に問われていた元妻の裁判で、和歌山地裁は12日、無罪判決を言い渡しました。

 起訴状などによりますと、須藤早貴被告は2018年5月、夫だった野崎幸助さん(当時77)に田辺市の野崎さんの自宅で致死量の覚醒剤を摂取させ、殺害した罪に問われていました。

 検察側は無期懲役を求刑していましたが、今月12日の判決公判で、和歌山地裁は須藤被告が注文し受け取ったとされた覚醒剤について、「氷砂糖だった可能性が否定できず、間違いなく覚醒剤だったとはいえない」と指摘。

 野崎さんが自ら別の誰かから覚醒剤を入手することは可能だったとし、「野崎さんが誤って覚醒剤を過剰摂取した可能性は否定できない」と断じ、無罪判決を言い渡しました。