「ペットの家族化」で広がる企業の“新制度” 同伴出勤も可能に

社会

 ペットを家族の一員と考える人が多いなか、ある企業が従業員の新しい働き方を取り入れています。

 東京都内の広告代理店に勤める山本さん。朝の通勤ラッシュを避けて出社するのには理由があります。

都内の広告代理店勤務 山本倫恵子さん
「パソコンを後ろに背負って犬を抱えていて…」

 山本さんは愛犬のティーカッププードル「ナナちゃん」とともに出勤です。

 東京・港区の企業では今月から試験的にオフィスに犬を同伴できるようにしました。

犬を同伴した従業員
「まさか一緒に会社に来られると思わなかったので、すごくうれしかった」
「他部署の人に声を掛けていただけるので、そういった交流が生まれるのは楽しい」

 犬を飼っていない同僚からの評判も上々のようです。

同僚
「こうやって近くにいると癒やされるのですごく良いなと思う」

 この制度を導入した背景には家族というものへの考え方があったといいます。

TBWA HAKUHODO 二階晋平さん
「ペットはもはや家族ですので、ペットも丸ごと連れ込めるような職場環境を作るのが(新制度を導入した)大きな理由の一つ」

 現在は事前の申し込みで25キロの中型犬まで同伴でき、オフィスではリードにつないだままにするなどのルールも決められています。

 来年4月には本格的に運用を開始し、将来的には大型犬や他の動物も対象にしたい考えです。

 ペット保険相談サービスのアンケートによりますと、99%以上の人が飼っている犬とネコを家族と考えているそうで、“ペットの家族化”が進んでいることが分かりました。

 衛生用品の大手メーカー「ユニ・チャーム」では、ペットが死んだ場合に特別休暇を1日取得でき、ファッション通販サイトなど運営する「ZOZO」では、社員が家族と認める動物へのサポートにも「家族時短制度」を使えるということです。

 このように、多くの企業で従業員の働き方に合った新しい制度の導入が広がりをみせています。