学習指導要領改訂に向け文科大臣が諮問 「時代にふさわしい学び」実現へ

社会

 全国の学校におけるカリキュラムの基準となる学習指導要領の改訂に向け、阿部文部科学大臣が中央教育審議会に諮問しました。「主体的に学ぶことのできる子どもの育成」やデジタル端末の活用などが焦点で今回、初めての試みとして、オンラインなどで聞き取りした子どもたちの声を審議に反映させるということです。

 学習指導要領は全国のどの地域でも一定の水準の教育を受けられるように各学校がカリキュラムを編成する際の基準として定められ、10年ごとに改訂されてきました。

 25日、中央教育審議会に諮問した阿部文科大臣は、激しい変化のなかを生きる子どもたちにとって教育が果たすべき役割はこれまで以上に大きいとして、これからの時代にふさわしい内容を求めるとしています。

 教員への負担を考慮して授業時間数を増やさないことを前提としたうえで、「主体的に学ぶことのできる子どもの育成」やデジタル端末の効果的な活用などが焦点となります。

 文部科学省は2年ほどをかけて丁寧に検討したいとしていて、改訂に向けた答申などを経て小学校では2030年度に全面実施されることが想定されています。

 また、今回初めての試みとして、学ぶ側の子どもたちの声を審議に反映させるとしています。

 小学生から高校生を対象に来年1月下旬から2月にかけて、オンラインなどでの聞き取りを開始する予定です。