在米被爆者の笹森恵子さん(92)が死去 渡米治療の「原爆乙女」

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 まもなく戦後80年。広島で被爆し、治療でアメリカに渡った原爆乙女のひとり、笹森恵子さんが亡くなりました。92歳でした。

 現地メディアによりますと、笹森恵子さんは先月15日、ロサンゼルスの自宅で息を引き取りました。

 笹森さんは13歳の時に、広島で学徒勤労動員の作業中に原爆が投下され、顔など身体の3分の1をやけどしました。

 1955年にケロイド治療で渡米した原爆乙女25人のひとりで、その後はアメリカで看護助手として働く傍ら、原爆の恐怖を伝える語り部を続けました。

 2007年にはドキュメンタリー映画「ヒロシマナガサキ」に出演し、「このような事が二度と起こってはならない。次の世代が心配だ」と訴えるなど、核戦争の危険性を伝えるために生涯を捧げました。