フランスのマクロン大統領は老朽化と混雑が深刻なルーブル美術館について、名画「モナリザ」専用の部屋を新たに設けて入場人数を制限をするなど、大規模な改修工事をする方針を発表しました。
フランス マクロン大統領
「『ルーブル新ルネサンスプロジェクト』です。これはルーブル美術館を再構築し、修復し、拡大し、我が国のみならず世界の美術史の中心地となるのです」
フランスのマクロン大統領は28日、パリのルーブル美術館の名画「モナリザ」の前で演説し、建物の老朽化や来場客の増加に対処するため、今後、10年間で7億から8億ユーロ(約1100億円から1300億円)かけて、大規模な改修工事をする方針を発表しました。
レオナルド・ダビンチの名画「モナリザ」を専用の部屋に移して入場制限するほか、現在のエントランスのガラスのピラミッドの混雑を和らげるため、美術館東側に新たなエントランスを建設する計画です。
水漏れや天井などの損傷も相次いでいて、工事費用を捻出するため、来年1月からEU(ヨーロッパ連合)以外の外国人観光客の入場料を、現在の22ユーロ(約3500円)から値上げする予定です。
去年、ルーブル美術館には当初の想定の2倍以上となる約870万人が訪れていて、改修工事が完了すると年間約1200万人の受け入れが可能になるということです。