「社会保険料引き下げ」どうなる 自・公・維 協議 新たな焦点

政治

 自公と維新の3党協議で新たに焦点となっているのが、私たちの手取りに直結する年間6万円の社会保険料引き下げ。その行方は。

■「社会保険料引き下げ」どうなる

日本維新の会 前原共同代表
「まず、明確に言い切ってもらうと。『やる』ということを明確にしてもらうということが大事なことではないかと思います」

 自民・公明両党と日本維新の会の協議が合意に向けた最終調整に入りました。

 高校の授業料無償化について合意文書案では公立、私立を問わず所得制限を撤廃し、公立高校は今年4月から完全無償化すること、私立高校に通う世帯については来年4月から45万7000円をベースに支援金を引き上げることが盛り込まれました。

 私立高校については現在、大阪府が63万円、東京都は48万4000円を上限に支援していますが、与党側は全国の私立高校授業料の平均額45万7000円を基準額とすることを提案しています。

 一方、社会保険料の引き下げについては調整が難航。

日本維新の会幹部
「与党はだいぶ頑張ってくれていますね。でもまだ山頂は見えない」

 維新は現役世代1人あたりの社会保険料を年間6万円引き下げることを目指していますが、実現するには国民の医療費を年間4兆円削減する必要があります。

与党関係者
「維新としては国民民主党を意識しているんですよ。社会保険料を引き下げることが、本当の『手取り増』につながるんだと。そういうアピールをしたいんですよね」

 前原共同代表は合意した場合、党首会談を経て、新年度予算案に賛成すると明言。3党は20日夜、再度協議を行う予定です。

■年収103万円の壁 協議難航…なぜ?

 一方、夕方、“年収103万円の壁”見直しを巡って予定されていた自民、公明、国民民主の協議は急きょ取りやめに…。与党内でさらなる案が検討されていて、国民民主党側に提示できないとして延期されました。

 協議が停滞していることについて、榛葉幹事長は…。

国民民主党 榛葉幹事長
「103万円の壁を178万円に近付けて上げていく、そしてガソリン減税をする…。これを骨抜きにして邪魔をしたのは維新さんもその責任があるということになりますよ」

 この発言に維新側は反発。

日本維新の会 吉村代表
「『一緒にやりますか』という話は私は持ち掛けてますけれども、『維新は維新でやればいい』とおっしゃっていましたので、思い通りにいかないことを他党のせいにするのは僕は控えるべきだと思っています」

 新年度予算案の年度内成立に向けた与野党の駆け引きが続いています。