テレビ朝日では「未来をここから」プロジェクトの一環でSDGs企画をお伝えします。25日のテーマは「ジェンダー平等を実現しよう」です。男性や女性はこうあるべきといった無意識な思い込みで起きる偏見や差別をなくし、誰もが働きやすい環境をつくろうと奮闘する企業を取材しました。
進行役
「子どものお迎えの日でパートナーは出張中。残業の申し出を受けますか」
老舗の電線メーカーで行われた模擬ワークショップの様子です。
テーマは「アンコンシャス・バイアス」。無意識の偏見や思い込みのことを指します。
子育て中の社員の立場になって、意見を出し合います。
営業職
「家族の関係の方も重視したいのできょうだけは『ごめんなさい』」
電力機器技術職
「延長保育ぎりぎりで帰る『帰る』+α『引き継ぐ』」
職種や立場の違う人たちが多様な考えを共有することで、自分に“思い込み”がないかを問うのが目的です。
製造現場を多く抱えるこの会社は、女性社員の割合はおよそ2割。
実際に社内から聞かれた声を取り入れ作ったのが、このハンドブックです。
SWCC ダイバーシティ推進PJ 豆鞘美香さん
「『クレーンの資格を取得したのに製造現場で使う機会がなかった』『危険な仕事は男性のもの』というのは女性への配慮ではあると思う。『女性側の希望とマッチしていない』というような事例も聞かれました」
このプロジェクトを担うチームと意見交換しながら活動を後押しするのは、7年前、初めて女性社長となった長谷川さんです。
SWCC 長谷川隆代社長
「現場に出ると作業服を着るんですけど(女性は)着せてもらえなかった。(女性用の)事務服を着て、ジーンズを自分で買ってはいていた」
性別に限らず、無意識の偏見をなくすことが、多様化を推し進める鍵になると考えます。
長谷川隆代社長
「偏見を持たないでその人を見てもらいたい、その人の力を評価してもらいたい。平等にチャンスを与えられるかということを含めて(会社として)やらなければいけないことがたくさんある」
VTRで紹介したハンドブックですが、幅広い層に反響があったそうで、制作者は「ベテランよりも若手の方が受け入れやすいと思っていたが、それ自体が無意識の偏見だった」と話していました。