東電元副社長2人の無罪確定 福島第一原発事故巡る強制起訴事件が終結

社会

 福島第一原発の事故を巡り、東京電力の旧経営陣が強制起訴された事件で11日、元副社長2人の無罪が確定しました。

 東京電力の武黒一郎元副社長(78)と武藤栄元副社長(74)は去年、亡くなった勝俣恒久元会長とともに2011年の福島第一原発の事故で入院患者など44人を避難を余儀なくさせて死なせるなどした、業務上過失致死傷の罪で強制起訴されました。

 1審の東京地裁、2審の東京高裁は3人に無罪の判決を言い渡していました。

 検察官役の指定弁護士が上告していましたが、最高裁は今月5日の決定で無罪判決を支持し、上告を退けていました。

 この決定に対する指定弁護士の異議申し立てが期限内になかったため、11日に元副社長2人の無罪が確定しました。

 2人とともに強制起訴されていた勝俣恒久元会長は去年、亡くなったことにより、裁判が打ち切られています。

 これで一連の刑事裁判は終結しました。