安倍元総理が銃撃された事件で、山上徹也被告が宗教学者らと複数回、面会していることが分かりました。弁護側は、母親が旧統一教会の信仰を続ける家庭で育った影響を、裁判の争点にする方針です。
関係者によりますと、山上徹也被告(44)の弁護側は、奈良地裁の許可を得て、宗教学者らと山上被告の面会を、複数回実施しているということです。
事件前、第三者に自身の境遇を相談することができなかったとされる山上被告の心情を整理する目的もあるとみられます。
弁護側は母親が旧統一教会の信仰を続ける家庭で育った影響を量刑の判断材料にする方針で面会した宗教学者らを証人請求することも検討していますが、検察側は犯行の悪質性を立証の柱とする方針で、反対の姿勢をみせています。
公判前整理手続きは平均で11カ月余りですが、今回は長期化していてすでに1年半が経過しています。
初公判は今年の秋以降になる見通しです。