初夏の陽気から一転、3月29日の東京は、真冬並みの寒さに。しとしとと冷たい雨が降る中、それでも楽しみたいのが…見頃を迎えつつある桜です。(3月29日OA「サタデーステーション」)
■強烈“花冷え”お花見「中止」も 満開目前に…“真冬”逆戻り
29日夜、東京都檜原村でまさかの雪となりました。満開目前、極端な花冷えとなった東京の最低気温は午後8時時点で4.3℃。真冬並みの寒さに逆戻りとなりました。
報告・仁科健吾アナウンサー(東京・千鳥ケ淵 午後7時ごろ)
「多くの方がいらっしゃっていますね。日が落ちて冷え込んできたということもあって、皆さん厚手の格好をしてらっしゃいます」
前日28日の最高気温は、3月の観測史上3位となる25.7℃。この夏日から29日は一転、気温が下がり続け、寒暖差はなんと、20℃以上に。東京では朝から雨も降り続きました。桜の名所・上野公園に行ってみると、雨にも関わらず従業員のため、自ら場所取りをしている社長の姿も。
場所取り中の社長
「(Qなぜ社員にお願いしない?)なるべくパワハラ避けたいんで」
総勢8人、去年創業したばかりで、今回が初めての花見。しかし、降り続く雨のせいでレジャーシートに水たまりができていました。午前9時から場所取りを開始して2時間後、最初の1人が合流しましたが…
場所取り中の社長
「中止!もう中止です!」
せっかくなので、2人だけで乾杯。そこから15分で撤収となりました。28日からライトアップが始まった千鳥ケ淵のボート場では、朝から雨に振り回される一日となりました。
報告・富樫知之ディレクター(東京・千鳥ケ淵 午前8時半ごろ)
「スケジュールのボードに続々とキャンセルの文字が貼られていきます」
運航中止を知らずに来てしまう人もちらほら。石川県から日帰り旅行で来た姉妹もいました。
石川から日帰りで来た姉妹
「夜行バスで観光にきました。タイミング悪かったなと。ちょっと悔しいです」
一方…
報告・四宮謙太郎ディレクター(東京・目黒川周辺 午前11時ごろ)
「皆さん、船が出発するのを待っているんですが、レインコートを着用していますね。雨が少し強くなってきました」
雨天決行となったのは、目黒川の「お花見クルーズ」です。この日は40人乗りの船、10便がほぼ満席になりました。気温が6℃台まで下がる中、乗客は雨に打たれながら、70分間の船旅へ。
都内からの乗船客
「(写真は)あまり撮れてない。雨がすごくて」
埼玉からの観光客
「逆に思い出になります」
目黒川沿いでは、この週末の2日間だけ開催する桜まつりも始まりました。
目黒イーストエリア桜まつり 佐藤功 会長
「寒いのと、雨と、ダブルパンチですからね」
3万人の来場客を見込んで、20以上の飲食ブースが設けられましたが…
出店スタッフ
「雨のチクショー、この野郎だね(笑)」
「売れ行きはダメですね、明日に期待」
例年1日で50万円以上の売上げがあるというお酒の出店は、急きょ「熱かん」を用意。
お酒の出店スタッフ
「(Q売り上げの心配は?)もう…熱かんでがんばります」
■“SAKURA”インバウンド好調 桜に「アメージング!」
天候には左右されるものの、“桜インバウンド”は好調です。オーストラリアから28日来日した4人家族は。
オーストラリアからの観光客(東京・上野駅 午前11時ごろ)
「インターネットで調べて来ました。桜の名所や見る時期も書いてありました」
桜が咲いている場所を探して、公園内の階段をのぼっていきます。すると、初めて見るという桜に。
オーストラリアからの観光客(東京・上野公園 午前11時ごろ)
「アメージング!」
小雨が降り続く中でしたが、家族は初めての花見を大満喫していました。
■外国人観光客に人気 「17万円」高級お花見プランも
青空も広がり花見日和となったのは京都。例年「桜」と「紅葉」のシーズンが最も混雑するとあって、早咲きの桜を楽しむ外国人観光客らでにぎわっていました。
アメリカからの観光客(京都・円山公園 午前9時すぎ)
「今は桜が満開のシーズンなので来ました。日本の伝統文化なので着物を着てみたかったんです」
あるクレジットカード会社の調査では、桜の咲く3月4月はそれ以外の月と比較して旅行者の支出は50%も増える傾向にあるといいます。(17都府県の2024年データを比較 ビザ・ワールドワイド・ジャパン調べ)
29日、送迎船で嵐山の渓谷にあるホテルに到着したのは韓国からの観光客。予約していたのは、貸し切りのテラスなどで花見が楽しめるプランです。
韓国からの観光客(星のや京都 午後4時ごろ)
「京都は歴史と自然が共存している素晴らしい場所なので桜を楽しむ場所として選びました」
しかし。
韓国からの観光客(星のや京都 午後4時ごろ)
「少ししか咲いていなかったので残念ですね」
夜にはライトアップもされた桜を眺めながら夕食を食べられる予定でした。こちらのお花見プランは1日1組限定で、そのお値段は17万円。(「奥嵐山の花見滞在」プラン 1組2名/170,000円 税・サービス料込)
韓国からの観光客(星のや京都 午後4時ごろ)
「桜が満開でなくても十分に楽しいです」
予約のおよそ7割が外国人観光客だといいます。
星のや京都 木村有希支配人
「いつお客様が来てもお楽しみ頂けるように準備しておりますので、その瞬間の特等席を楽しんで頂きたい」