WHO加盟国が「パンデミック条約」に合意 コロナ禍教訓に感染症対策を強化

国際

 WHO(世界保健機関)の加盟国は16日、新型コロナウイルスを教訓にして感染症の世界的拡大への対応を強化する「パンデミック条約」の条文案に合意しました。

WHO テドロス事務局長
「この合意は将来のパンデミックの脅威への国際的な対応を改善するうえで重要な前進となる。この節目にともに到達したことで歴史を築き、協力の力がいかに大きいかを示した」

 3年以上の交渉を経て合意したパンデミック条約の条文案では、ワクチンなどの開発のため病原体の情報を各国間で共有することやワクチンなどを製造する技術や知見を発展途上国に提供することのほか、国際的な物流ネットワークの構築などが盛り込まれています。

 条文案は来月、採択される見込みですが、アメリカが第2次トランプ政権発足後にWHO脱退を表明し、交渉から離脱していて、条約の実効性が疑問視されています。