石破総理 東南アジア訪問で安全保障支援合意へ 米関税措置の意見交換に意欲

政治

 石破総理大臣は、ゴールデンウィーク前半の今月下旬、ベトナムとフィリピンを訪問し、南シナ海で威圧を強める中国を念頭に安全保障面での連携を強化する方針です。

 ベトナムでは防衛装備品などを無償で供与するOSA(政府安全保障能力強化支援)について、新たにベトナムに適用するか首脳間で議論します。

 また、フィリピンでは秘匿性の高い軍事情報を共有するGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の締結に向けた協議を始めることを確認するほか、自衛隊とフィリピン軍の間で、燃料や食料の融通を可能にするACSA(物品役務相互提供協定)の締結交渉の開始で合意することを目指します。

 日本政府としては南シナ海で覇権主義的な行動を強める中国を念頭に東南アジア諸国との防衛協力を強化する狙いがあります。

 また、アメリカの関税措置への対応について石破総理は20日、出演したテレビ番組で「日本が自由経済、自由貿易のリーダーとしてASEANとともにやっていく」と意欲を語り、ベトナムとフィリピンを訪問する際にも両国と意見交換する見通しです。