【速報】「産みの親を知りたい」67年前の取り違え 東京都に調査命じる 東京地裁

社会

 67年前に都立病院で別の赤ちゃんと取り違えられ、産みの親とは別の両親に育てられた男性が都に産みの親を調べるように求めている裁判で、東京地裁は調査を命じる判決を言い渡しました。

 江蔵智さん(67)は67年前、当時の都立墨田産院で産まれた直後に別の赤ちゃんと取り違えられ、産みの親を探し続けています。

 江蔵さんは自分の出自を知る権利があるとして、東京都に対して調査を行うように求めて裁判を起こしていました。

 今月21日の判決で東京地裁は「自らの出自を知ることの法的利益は経過時間の長短や産みの親の生存の有無を問わず、失われない」「取り違えは決してあってはいけないことで病院ができる限りの対応を取るべき義務を負担する」などとして都に生みの親の調査を行うよう命じました。

 これまでの裁判で都側は、取り違え相手を調べることはプライバシー侵害にあたるなどとして争う姿勢を示していました。

 東京都は「判決内容を踏まえて対応を検討致します」などとコメントしています。