トランプ関税を巡る米中貿易戦争を背景に中国が自由貿易の旗手のようにASEAN(東南アジア諸国連合)に接近しているなどの見方について、石破総理大臣は中国の言動には「注意が必要だ」と述べました。
公明党 上田参議院議員
「今こそ日本が自由な経済秩序を尊重する、そういう意味でのリーダーシップを発揮すべき時だと思います。こうした姿勢を明確にすることによって、対米交渉にも一貫した姿勢を示すことができ、結果的には有利に働くんではないか」
石破総理大臣
「私どもとしてこれから先、日本がその中核にあって、色んな国との連携を図っていき、自由貿易というものをこれから先も推進して参りたいと思っていますが、最近、何がどうしたことかというべきか、中国があたかも自由貿易の旗手みたいなお話になってきております。もちろんその主張が悪いということを申し上げるつもりは毛頭ございませんが、注意は必要だというふうに考えておるところでございます」
21日、参議院の予算委員会で公明党の上田議員は「自由で公正な貿易投資の国際ルールを尊重する日本の基本理念が、内外に必ずしも十分に伝わっていない」と懸念を示しました。
石破総理は自由貿易を中核として推進するとしたうえで、「多方面にわたって気配りをすることがアメリカとの交渉で極めて重要だ」と述べました。
なかでもベトナムは対米貿易赤字で「第3位か4位に入る」と例示しながら「ASEANとの連携は極めて重要だ」と強調しました。
石破総理は来週、ベトナムとマレーシアを訪問する予定で、トランプ関税への対応を巡っても意見交換する方針です。