教会狙う「ロケット戦争」150年以上続く伝統行事 ギリシャ

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 ギリシャ。サイレンと鐘の音が響くなか、夜空に目を疑う光景が出現しました。数千発もの“ロケット弾”が一斉に教会に打ち込まれたのです。

■教会狙う「ロケット戦争」

 夜空に放たれた無数の火花が次々と教会を襲い、命中します。その光景はまるで戦争。でも安心して下さい。これはれっきとしたお祭りです。

 エーゲ海に浮かぶギリシャのヒオス島。この島で150年以上にわたって続いているのが、復活祭の伝統行事。その名も「ロケット戦争」です。

 ライバル関係にある2つの教会の信徒が、それぞれ相手の教会の鐘を目掛けてロケット花火を撃ち合うのです。

地元住民
「ロケット戦争なしに復活祭はあり得ない」

 始まったころは大砲を撃ち合っていましたが、19世紀後半、当時、島を統治していたオスマン帝国が禁止。以来、ロケット花火が使われるようになったということです。