富山市に本社を置く北日本新聞社の元派遣社員が事務を担当していた高岡政経懇話会の会計から現金約1095万円を着服していたことが分かりました。
北日本新聞社によりますと、60代の女性元派遣社員は2020年1月から去年12月までの5年間で、事務を担当していた高岡政経懇話会の会計から現金約1095万円を着服していました。
去年11月に実施した定期監査で不審な点が見つかったため、本人から聞き取り調査を行ったところ着服を認めたということです。
高岡政経懇話会の会計は元派遣社員が1人で管理していて、会合の会場費などを支払う際に必要以上の現金を引き出し、自身のローンの返済などに充てていました。
着服した現金は今年3月に全額弁済されているため、会員からは刑事告訴を求める声はありませんでした。
北日本新聞社は「弊社の信用を損なう事態が発生したことは誠に遺憾であり、信頼回復と再発防止に全力を尽くして参ります」とコメントしています。
高岡政経懇話会は北日本新聞社が富山県内の4つの地域で主宰する経済人、政治家、行政関係者らによる会員制組織の1つで、情報交換や親睦などを目的に1会員から年間9万6000円を集めていました。