来月ニューヨークで始まるNPT=核拡散防止条約再検討会議の開催が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期される可能性が高いことがわかりました。
NPT再検討会議は核軍縮などについて話し合うもので、ニューヨークで5年に1度開かれています。広島市によりますと来月の会議について規模の縮小や時間の短縮が検討されるなか、1年延期される可能性が高いということです。
現地に赴く予定の県被団協・箕牧智之理事長代行は。
「とにかく今回が最後だと思って、誠意を込めて核兵器の問題について国連などで訴えたかった。今の気持ちを1年先まで持ち続けて、さらに磨きをかけて訴えたい」
関係者によりますと日本被団協は被爆者らの派遣について取りやめる方向で調整しているということです。
またNPT再検討会議に合わせて行う予定だった核兵器廃絶の世界大会について、開催を呼びかけた21団体が全会一致で中止を決めました。
大会は被爆者やNGO団体などが参加する集会やデモ行進などが予定されていて、海外で行うのは初めての試みだったということです。
もうひとつの県被団協・佐久間邦彦理事長は「大会が原爆を投下したアメリカで行われることに意義があった」と話します。「被爆者として大会で発言する機会があれば(核廃絶を)世界に訴えたかったが、それができないのが残念」