豪雨…その時 子どもの避難は? 広島

広島防災・災害

まもなく本格的な雨のシーズンに入ります。
豪雨の危険が迫ったとき子供たちをどう避難させるか。
西日本豪雨で被災したある幼稚園が行っている保護者も参加する避難訓練を取材しました。

館内放送「大雨警報が発表されました。園児の皆さんは先生の話をよく聞いて安全な場所へ避難しましょう」

広島市安芸区の矢野幼稚園。
訓練に参加したのは4歳から6歳の園児24人。
大雨警報が出て、土砂災害の危険が迫っているという想定です。

3年前の西日本豪雨では近くの川でせき止められた土砂が流れ込みました。
閉園後だったため園児や職員はいませんでしたが、園舎が4カ月間使えなくなりました。

子どもたちは先生のサポートを受けながら持ち物を準備し一列になって避難を始めます。

坪山奏子アナウンサー「子どもたちが避難しているのは園舎の2階です。土砂災害の危険があるときはまず垂直避難します。以前の訓練では隣の小学校に避難していましたが、西日本豪雨以降スピードを優先し2階へ避難することに変更しました」

メールで連絡を受けた保護者は園児の情報が書かれたカードを持参。
大雨の中行き来する危険性を考え、無理をせず安全に迎えに来られるまでは園児を待機させるという方針も決めています。

保護者「雨となると(預けるのは)不安ですよね。すぐに(迎えに)行けるようにしています。雨の日は特にそうですね。ニュースとかすごいチェックしたりとか・・・」

豪雨から3年、訓練には記憶を継承する役割もあります。

矢野幼稚園 岡田幸子園長「さっと命を守る行動がとれるかどうか繰り返しやっていくことが重要だと思うので、避難訓練と同時に命を大切にするということをおさえながら続けていきたいと思っています」