台風11号は6日の明け方から昼前にかけて広島県内に最接近する見込みです。
農家や新幹線など早くもさまざまな影響が広がっています。
台風の接近に備え、海では対策が始まっていました。
4日、広島市西区の井口港では漁業関係者らが急ピッチで船を陸揚げしました。強風などにより船同士の衝突を防ぐため、約20隻が陸に引き上げれました。
井口漁業協同組合 波田輝明組合長
「風と波が怖いので遠くを通って影響が無いのが一番良い。それを望んでいるが、こればかりはどうにもならない」
果物農家も気が気ではありません。
シャインマスカットなど高級品種のブドウの収穫を控える三次市の平田観光農園では、ハウスのビニールを取り外す作業に追われていました。
平田観光農園 木原勇士さん
「落ちて商品価値がなくなってしまうのが一番生産者としてはがっくりしてしまう。それを少しでも防げれば」
広島県内でも大きな被害があった1991年の台風19号でこの農園では5千万もの被害を受けました。
今回の台風と進路が似ているため被害が出ないことを祈るばかりです。
平田観光農園 八木原勇士さん
「ビニールが飛んでハウスが壊れてしまうと資産がなくなってしまう。風が弱ければいいが・・・」
影響は交通機関にも広がっています。
JR西日本は山陽新幹線の広島~博多間で6日始発から午後4時ごろまで運転を取りやめ、広島~新大阪間でも本数を減らして運転する予定です。
台風の接近を受け広島県は新型コロナウイルスのPCRセンターの大部分を6日は終日中止すると発表しました。
県は、無症状で不安な人は通常通り開く中央新天地集会所と本通交番跡地を利用するか、薬局の抗原検査キットを利用するよう呼び掛けています。