77人が死亡した広島土砂災害からことしで10年です。被災地の安佐南区八木地区で巨大地震の可能性を考える講演会が開かれました。
伝承は土砂災害だけにとどまりません。
広島地方気象台 高垣正治さん「広島県のある場所はいろんなタイプの地震が発生しやすい場所です」
4日、安佐南区の豪雨災害伝承館で気象台の自然災害などを専門にする職員が地震をテーマに講演しました。
県内でもマグニチュード7クラスの地震が起こる可能性があるとし、能登半島地震を踏まえて防災意識をもつ重要性を訴えました。
広島地方気象台 高垣正治さん「自然の振る舞いというものは止めることができない。能登半島地震があったが広島でもそういうことになるかもしれない」
2014年8月の広島土砂災害では、関連死を含む77人が犠牲になりました。
去年9月に開館した災害の伝承館には県内外から目標を超える1万人以上が訪れています。
講演会には10年前に被災した人も含む約40人が参加し、地震が起きたときの避難行動や津波への備えなどを考えました。
参加者「広島での地震は実感がない。怖さはものすごい感じている。だから色んな対策はしていかなければいけないと感じている」「地震は突然だが、豪雨はある程度予測される。突然来るものに対する備えは疎くなる。普段から心の準備をしておく」
伝承館では月に1回の講演会を開き豪雨以外の災害についても考えていく予定です。
広島市豪雨災害伝承館 高岡正文館長「他人事ではない。災害の種類は違うけど『こんなことが起きるかもしれない』と土砂災害だけでなく災害全般について伝えていきたい」