3Dプリンター住宅の実証実験「車を買う値段で家を」 広島

広島

新しい技術をもつスタートアップ企業を応援する広島県の取り組みで建てられた3Dプリンター住宅がお披露目されました。

寺田琢哉記者「特徴的な外壁、実はこちら新しい技術で建てられた建物なんです」

坂町のベイサイドビーチ坂でお披露目されたのは実証実験の一環で建てられた3Dプリンター住宅です。5月27日、わずか6つのパーツをクレーンで釣り上げ、1日たたずして直径約3.3m、高さ約4mの建物が組み立てられました。

この特徴的なデザインを可能にしたのは3Dプリンター技術です。固まるのが早い特殊なモルタルを使い、工場でパーツを出力します。作業工程を少なくすることで人件費などを大幅に減らすメリットもあるといいます。

ただ、今の法律では鉄筋や鉄骨を入れる必要がありコストアップの要因となっています。実証実験はそういった問題の解決を目指し、県の「サキガケプロジェクト」の一環として行われました。

今回、施工時間の短縮を目指して採用されたのは、大林組が開発した特殊なモルタルです。鋼繊維が含まれていて、固まると鉄筋や鉄骨の代わりになることから、実際に使用するときの作業を確認しました。

セレンディクス 飯田国大COO「車を買う値段で家を買うことによって、もっと社会に新しい自由を手に入れることをやりたいと考えてます。本当にこれをきっかけにどんどん広島でも普及していきたいと考えてます」

玉井優子副知事「広島に来るといろんな新しいイノベーション実証ができることになってくると、次々いろんなチャレンジする方が集まってきていただいて、また新しいイノベーションとかベンチャーが生まれていくそういう環境を作っていく」

この建物は今後イベント時の休憩所としての使用を想定していますが、能登半島では実際に住むことができる大きさの家の建築を計画しているということです。