“廿日市替え玉殺人”精神鑑定の医師が証言 広島地裁

広島

検察が「保険金目的の替え玉殺人だった」と指摘している事件の裁判で、被告の精神鑑定を行った医師が証言しました。

被告の男は2021年11月広島県廿日市市のホテルで、愛知県の大学生の男性にアルコールなどを大量に摂取させ殺害した罪に問われています。

21日の裁判では精神鑑定を行った医師が「今回の鑑定において被告人は嘘が多く、その嘘は精神障がいによる減刑を期待したものだった」と証言したほか、被告の男が鑑定スタッフに対して精神障がいによる減刑を期待しているという主旨の発言を行っていたことを明らかにしました。

嘘が多いと判断した理由について医師は、記憶がないことは責任能力に影響はないと伝えると「ホテルに入ってからのことは覚えていない」としていた供述を「覚えていないのは嘘で当時幻聴があり、それに従った」と一変させたことを挙げました。

さらに被告の男の性格については、緻密に計画している反面すぐばれるような嘘をつくことから「杜撰と緻密が同居していてバランスが悪い」と証言し、「パーソナリティー障害」の傾向があると指摘しました。