瀬戸内の海の幸に赤信号です。福山市と県は新たな対策に乗り出しました。
瀬戸内を代表する海の幸ですが…
藏田晃裕記者「網の中は…かなりクラゲが多いですね」
海から上がってきたのは魚ではなく大量のミズクラゲです。
松本圭太さん「この4・5年はクラゲがすごい多いですね。(漁獲量は)通常の半分以下」
冬場の海水温が上昇したことが一因と見られているミズクラゲの激増…過去には1日2万円利益が出ていたいい漁場でも今では燃料代を捻出するのがやっと…
漁ができる日も月10日程度になっているといいます。
松本圭太さん「(ひどいときは)これはもうクラゲだけですね。他の魚とかも全然乗ってないと思います。何をやってるか分からん感じになるますよね」
こうしたクラゲ被害に待った!をかけるべく、福山市と県が新たに導入したのが「クラゲカッター」です。
厚さ1mmの刃が格子状に並んでおり、この中に投入することでクラゲを切断できます。
松本圭太さん「やっぱ切れますねザクザクと。来年クラゲを少なくするためにもこういった地道な作業が必要かなと」
また、クラゲ研究の第一人者広島大学の上名誉教授はクラゲカッターだけでは足りないと話します。
広島大学 上真一名誉教授「クラゲは百害あって一利なしといっていいと思います。まずクラゲカッターで親を殺して、そのうち種の『ポリプ』のすみかを探したうえで、ポリプの駆除を行うことが必要になってくる」
県によりますと、今後は「ポリプ」の調査などを検討していく予定ということです。