交通網に大打撃 “のろのろ台風10号”県内も混乱 広島

広島防災・災害

全国各地で被害を引き起こしている台風10号。県内でも交通機関などに大きな影響が出ています。

山本昂輝記者「午後1時の宮島です。奥に見えるのが厳島神社の大鳥居なんですが、普段は観光客であふれているが今はその姿を見ることはできません」

日本列島を“のろのろ”と進む台風10号。

野村 舞アナウンサー「宇品港です。雨脚が徐々に強まってきました。雨粒は大粒地面を見てみましても強く打ち付けているのがわかります」

台風10号の暴風域は消えたものの31日昼前にかけ断続的に非常に激しい雨が降る見込みで、1時間降水量は南部・北部ともに多いところで40mmと予想されています。

呉市では29日に80代の女性が強風にあおられて転倒し腕や太ももを骨折するなど被害も確認されました。

そして大きな打撃を受けているのが公共交通機関です。

吉岡 麗アナウンサー「午前8時前の新幹線改札口前です。きょうは広島博多間が終日運転を取りやめているということで電光掲示板も表示がありません」

JRは山陽新幹線、広島~博多間を終日運休、広島~新大阪間では大幅に本数を減らして運転しています。県内の在来線は山陽本線の下関~三原間、芸備線の広島~備後落合間、可部線・福塩線・呉線の全線で終日 運転取りやめになりました。

神奈川に帰る予定「帰れないのでどうしようかなと。一応行けるところまで行ってそっから先はレンタカーなりバスなり考えています」

イギリスから「東京に行きたいけど新大阪で新幹線が止まっている」「大阪から東京まで歩こうか」

矢田息吹記者「午前8時過ぎの広島港です時刻表には計画運休の文字が並んでいます。そのためこちらの窓口もすでに閉鎖されています」

海の便では、広島港発着の全航路で終日欠航となっています。宮島口と宮島を結ぶ航路も全て終日欠航となっています。

そして空の便でも広島空港発着の国内線全便が欠航となりました。

矢田息吹記者「午前9時半の原爆資料館、普段であれば長蛇の列ができているが台風の影響でほとんど人がみられません」

原爆資料館や安佐動物公園など多くの公共施設が臨時休業となりました。中には休館を知らずにやってきた外国人観光客の姿も。

ドイツから「台風が近づいていることは知っていましたが、休館していることは知りませんでした。何もすることがなくなりました」

野村 舞アナウンサー
「本日台風10号の影響により臨時閉店とさせていただきますと掲示がされています」

広島市内中心部は商業施設などの臨時休業が相次ぎ閑散としていました。

県内の学校は公立・私立を合わせ少なくとも475校が臨時休校になったということです。

30日から31日にかけて予定されていたイベントにも影響が出ています。

矢田息吹記者「きょうは試合が中止ということでチケットカウンターはシャッターが閉められている。門にもロープがかけられています」

マツダスタジアムで予定されていたカープ対ヤクルト戦は中止になりました。

奈良から「さっき着いたところでちょうど、きょう試合中止と知って、あすもあさっても怪しいみたいな感じなので、結構がっくり」

さらに31日、9月1日の2日間、尾道市因島で予定されていたポルノグラフィティの公演は31日の中止が発表されました。

東京から「ライブがどうなるかわからないし交通機関も止まってしまうので、きのうのうちに尾道に来て情報を待っている状態」

9月1日開催分については、31日の正午に発表される予定でしたが、最終的な判断は31日の朝までに発表されることになりました。

東京から「開催されてもされなくても私たちはずっと大好きだし、また尾道や広島、因島には何回でも来たい」