住宅が多く立ち並ぶ広島市西区福島町で発生した道路の陥没。周辺には水があふれ…地面が大きく隆起したところも…付近の住人には避難が呼びかけられ、広範囲で交通規制が行われました。
警察によりますと26日午前8時50分ごろ、西区福島町の交差点で「車3台が隆起した道路にぶつかって事故が起きている」と通報がありました。警察が駆け付けると現場の交差点が半径数十メートルにわたって陥没していたということです。
近くのアパートは傾き、外壁には亀裂も走っていました。
アパートの住人「管理人から出てすぐ逃げてくれ建物が崩壊すると(言われた)。まさかこんなになっているとは夢にも思わない」
困惑しているのは住人だけでなくー。
久本商店 久本誠徳社長「会社の中にいたら小さな地震かなという揺れがあったんですが、外を見ると人がいっぱいいて見に行くと水があふれている状態。道路が封鎖されているので出るに出られないし、客も来られない状態なので開店休業中です」
近くの小学校には避難所が開設ー
太田朱香記者「こちら避難所になっている観音小学校に来ています。13時現在で19世帯44名が避難しています」
「夜になったら住んでいて(家が)傾いている方、大変だろうと思うし、これから傾くかもしれないと思うとどうしようかと思う」
「ここ1週間くらい前からほんのり地響きみたいな音がずっとしていた。おかしいなと警察か消防かに言おうかなと思っていたらこんなことになっちゃって」
突然の陥没事故。広島市の工事が原因でした。
広島市担当者「この度につきましては市営の皆さまや近隣の当事者の皆さまにはもちろん多大なご迷惑をおかけしまして誠に申し訳ないと思っています」
この工事は清水建設などの共同企業体が受注し、大雨が降った時に浸水を防ぐための雨水管を地下に掘削するため2年前に始まりました。
19日時点で全長3535メートルのうち233.8メートル掘り進んでいましたが、26日午前8時ごろ、シールド機の掘削中に異常な出水が確認されたあと、道路が陥没しはじめ道路上に水が溢れたということです。
広島市によると道路は40×15メートルで陥没し、周囲の建物8棟が傾くなどしていて、水道管が破裂した影響で周囲10戸に断水が発生しているということです。
広島大学大学院先進理工系科学研究科 畠俊郎教授「一番考えられるのは何らかの原因で地下に空洞があったんだろうなと。シールド工事で作った空洞なのかその土地を埋め立てたときの不具合だったのか分からないことが多いが、何らかの形で空洞ができてしまって、それが一気に落ちてしまったんだろうと考える」