広島県警が制作した詐欺の対策をよびかける動画が今、SNSを中心に話題を集めています。県警の担当者に制作の裏側を聞きました。
広島県警「詐欺のうた」♪「オクラホマミキサー」のリズムに乗せて踊るのは“ホンモノ”の警察官。
急増するSNS型詐欺の被害を防ごうと安佐南警察署が制作したものです。
「真面目な顔の警察官」に「サイケデリックなエフェクト」というなんともシュールな動画にSNSでは大ウケ!
広島県警が7日に動画を公開すると、X=旧ツイッターでは10日正午時点で830万回以上再生されるなど今話題となっているんです。
「声出して笑った」「妙に癖になる」「映像体験としてはゴジラ対へドラに近い」
オリジナルソングを歌うのは地元の保育園に通う子どもたち。8日には感謝状が贈られました。
記者「お歌どうでしたか?」
園児「たのしかった~!」
しかし、なぜこんなにも記憶に残る独特な動画が生まれたのか…実は制作段階で想定外の問題が発生していたのです。
動画を制作 安佐南警察署 鑑原和葉巡査部長「警察署の4カ所で撮影したんですけど、そのうち1つがピントが合ってなかった。でも撮りきってしまったあとに気づいてしまい、撮り直すことができなくなった」
そこで、思いついたのが“光をつけてピンぼけをごまかす”ことでした。
鑑原和葉巡査部長「一連の流れで見ると光が入るのがそこだけになってバランスが悪くなったので、屋上で撮っている場面も…とかいろいろやっていたら結果的にすごく変わった動画になった」
“ピンぼけ”対策の編集が結果的に“けがの功名”となり大バズリすることになったのです。
安佐南警察署生活安全課 岡村正孝課長「あんまり警察らしくないかもしれませんが、この調子でどんどん拡散していただければ詐欺の被害も少しでも少なくなると思う」
県内では先月末時点で被害額が30億円以上にのぼるなど急増しているSNS型の詐欺…県警は今後大型ショッピングセンターなどで放映し注意を呼び掛けることにしています