阪神淡路大震災から30年 広島でも祈り

広島

神戸市などを襲った阪神淡路大震災から30年。広島でも追悼の祈りが捧げられました。

午前5時46分、平和公園では地震の発生時刻に合わせて約330本の灯ろうに追悼の火が灯されました。

1995年、神戸市などで震度7を観測し大きな被害を与えた阪神淡路大震災。6434人が死亡しおよそ4万3000人がけがをしました。

大学生だった時兵庫県で被災した沖原さん夫婦。神戸で追悼を続けてきましたが去年、広島に移住し集いに参加しました。

明石市で被災 沖原智昭さん(52)「あの震災から30年経ってしまった。でもきのうあったことみたいに思い出すのでこの気持ち神戸に届いてほしいという思いできょう来ている」

妻・妃美子さん(49)「衝撃は経験しないとわからないと思うし、経験を通じて他の被災地の方の心に寄り添うことができていると思う」

広島市内でも震災に関連した映画の上映が始まりました。

震災の年に神戸の在日韓国人家族のもとに生まれた女性が自身の出自と震災の記憶に揺られ葛藤する姿を描いた「港に灯がともる」撮影はすべて神戸市で行われ、膨大な取材をもとに震災後に生まれた世代のリアルが詰まっています。

初回の上映には約20人が訪れました。

鑑賞した人「阪神大震災の時はまだ5歳くらいだったのであまり記憶が定かではないですけど、葛藤がありながら生きてきて乗り越えようとする人たちの話が染みました」

八丁座 蔵本健太郎支配人「震災のことを考えるきっかけにもなり、あらためて友人や家族の関係を自身の中で思える映画」

震災から30年、薄れる記憶をつないでいくことが必要となってきます。