大久野島でウサギを蹴った疑いで男が逮捕された事件。不審人物を取り押さえたという写真家の夫婦がやりきれない思いを語りました。
映像に記録された、ゆっくりと柵を越え、辺りを警戒する素振りを見せる不自然な様子の男。
何かを掴もうとしているかのように手を開き、その姿勢のままタイミングを見計らっているようにも見えます。
橋本理香子記者「のどかな島の可愛らしいウサギたちに対して、許しがたい犯行は行われていたということです」
滋賀県の会社員の男(25)は21日午後5時半ごろ、大久野島の遊歩道で愛護動物に指定されている「いえうさぎ」を足で蹴った疑いで送検されました。
蹴られたウサギは死んでいたということです。
男は容疑を認めていて「ウサギがかわいいと思う反面、いじめたらどんなリアクションをするのか気になった」などと供述しているということです。
うさぎ写真家uta 中村隆之さん「あそこに薄く道路にシミがあるとおもうんですけど、あのあたりでうさぎさんが倒れていまして、蹴った男はここに立っていました。ここからこう服をつかんで男を捕まえました」
ウサギに暴行を加えている不審人物を取り押さえたという写真家の中村さん夫妻。
ウサギの相次ぐ不審死に疑問を持っていたところ怪しい人物の目撃情報を聞いたということです。
うさぎ写真家uta 中村隆之さん「見ていると明らかに怪しい行動ばっかりをしていたので、多分間違いないんだろうなということでその男をずっと追いかけていました」
25年間、大久野島のウサギを撮影してきた中村さんは卑劣な行為に憤りを隠せません。
うさぎ写真家uta 中村隆之さん「とてもやりきれない気持ちなんですけれど、それと同時に事を行った男に対しても憤りをすごい感じます」
環境省によりますと、島では去年11月から77匹のウサギが不自然に死んでいるのが確認されていて1割ほどは骨折していたということです。
調べに対し男容疑者は「去年10月下旬から何回かウサギを蹴っている」と供述していて、警察が関連を調べています。