「娘を返して…辛かったね」被害女性の母 涙の訴え 24年前の福山市殺人事件 検察は懲役15年を求刑 広島

広島

福山市明王台で30代の女性が殺害された事件から6日で24年です。

裁判で検察は被告の男に懲役15年を求刑しました。

被告の男(70)は24年前の2月6日、福山市明王台の住宅に侵入し、当時35歳の女性を果物ナイフで刺して殺害した罪に問われています。

6日の裁判で検察側は残された血痕と被告のDNA型の座位が2カ所一致していなかったことについて経年劣化などの可能性があり被告のものだということを否定できないなどとして事件当時の最長の有期刑である懲役15年を求刑しました。

一方、弁護側は血痕の劣化などを断定できないのであれば被告が犯人であることに疑問が残るとして無罪を主張しました。

判決は12日に言い渡される予定です。

論告の前に女性の母親が思いを語りました。

「お話する日がこの日になったのは娘の意思だと思います」
「娘を返してください。怖かったね。痛かったね。辛かったね。無念だったね」
法廷にはすすり泣く声が響きました。