広島県呉市の豊島港沖でタンカーと漁船が衝突し、それぞれの船長が書類送検された事故で、広島地検呉支部は19日、タンカーの船長を不起訴処分にしました。
2022年12月、呉市豊島港の沖合1.4キロの地点で東に向かっていたタンカーと北に向かっていた漁船が衝突し衝撃で漁船の船長(当時58歳)が頭を強く打ち死亡しました。
呉海上保安部はそれぞれが見張り不十分のまま漫然と航行していたことが事故の原因だとして、2023年6月、タンカーの船長を業務上過失致死と業務上過失危険往来の疑いで、死亡した漁船の船長を業務上過失危険往来の疑いで書類送検しました。
広島地検呉支部は19日、タンカーの船長(60)を「送致事実を認定するに足りる十分な証拠がない」として、不起訴処分にしました。
漁船の船長については2023年7月、広島地検呉支部が「被疑者が死亡しているため」として不起訴処分にしていました。